ジョジョの奇妙な冒険3部では承太郎の父親として貞夫の名前が登場しました。
今回は貞夫がどのような人物だったのか、承太郎にどのような影響があったのか考察してみました。
1. 承太郎の父親・空条貞夫の人物像と空条家の姿
まずは空条貞夫の人物像と空条家について読み解いてみます。演奏旅行にでかけるジャズミュージシャンで、不動産王の娘と結婚しているあたりから、超一流の音楽家であることが伺えますよね~!
そんな貞夫パパですが、承太郎が悪霊と言い出した際も、ホリィが倒れた後も姿を見せず。メタ的には描く必要がなかったキャラクターゆえという理由もあるとは思います。ただジョースター家は片方の親に育児の負担が偏りがちなんですよね~…空条家も承太郎の世話はホリィさんがほぼ担っていたんじゃないかな~…
それでもホリィさんも承太郎も不満をもらす素振りがなかったところを見るに、きっと家族思いの父親ではあったのだと思います。ジジイは文句つけてたけど。ホリィさんの子離れのできなさ、ジョセフ譲りか?
ただ家族との距離が離れてしまうことがあまりに多かったんじゃないかな~…ましてや時代は1980年代と今ほど気軽に連絡をとれる手段はありません。優しいけれど物理的距離を埋めることができず、それを家族も無意識に受け入れていた…それが貞夫の人物像と空条家の姿なのではないでしょうか。

2. 父親・空条貞夫が承太郎に与えた人格的な影響
でもね、優しいだけじゃダメなことっていっぱいあるんですよね~…家庭に父親が存在していることが重要な時だってあるわけで。ということで承太郎に与えた影響について考えてみます。
あれだけ母親に優しく物腰柔らかだったのに、突然やかましいだのアマだの言い出すようになってしまった承太郎。ホリィさんも「本当は優しい子」とかばっていた通り、たしかに根の優しさは変わっていませんでした。それでもあんな態度をとっていたのは、承太郎が大人にならざるを得なかったからではないでしょうか。
なんせホリィに甘える素振りがなく、高校生にしてひとりの男として自立していたかのようだったもんね~!それは頻繁に家を空ける父親の代わりに、ホリィを自分が守らなければ、なんて気持ちがあったゆえかもしれないよね。鉄仮面で感情を表に出さず、周囲の高校生よりも完成された人格、圧倒的な威圧感を放っていましたが、それは貞夫不在のために人一倍の成長を余儀なくされたからなのかもしれません。

承太郎の純粋な心はどこへ消えたのか?
じゃあさじゃあさ、承太郎の年相応の甘えやピュアな気持ちってどこいっちゃったの?というのも気になるところ。オカンを守るぞ!と無意識に決めたところで、その甘えたい気持ちが完全に消滅してしまうはずはありませんが、そのヒントとなりそうな方がこちら。
荒木飛呂彦(1990年)『ジョジョの奇妙な冒険』17巻 集英社(136-137頁)
めちゃくちゃうるさいし表情豊か。
スタンドは本体の精神を表しているそうですが、承太郎が表に出しづらくなってしまった豊かな表情やピュアな気持ちは、スタープラチナに表れていたのかもしれないよね~!見かけは承太郎に似ていつつもより感情の純度が高いのは、年相応のやんちゃさや純粋さが反映されているからなのかもしれません。

3. 空条貞夫が父親としての承太郎に与えた影響
最後に貞夫が父親になった承太郎に与えた影響についてです。大事な時にそばにいなかったことで、徐倫と奥さんにプンスカされてしまった承太郎。家庭を守るために距離を置いたわけですが、そんな行動をとった理由は家を頻繁に離れる父親の姿を見ていたからではないでしょうか。
しかも貞夫は家族を養うために家から離れていたので、承太郎もまた家族を思って距離を取ることをどこか正当化してしまったのかもしれないよね。ホリィも明るく振舞い続けていたところからは「俺が距離を置いても家族はやっていけるだろう」なんて考えた可能性もあります。
また承太郎がホリィを守るために大人びたとしても、DIOにより母親が病の床に伏せってしまったとすれば…「自分が大人になるだけじゃダメなんだ」「悪から物理的に家族を遠ざけないと」と思い詰めたのかもしれないよね。だからこそ大事な家族を守るために、世界を飛び回る選択をしたのではないでしょうか。
承太郎だって貞夫不在の中、ワンオペをこなすホリィの苦労を見ていたとは思います。それでも近くにいることで、家族を危険にさらす恐怖には勝てなかったんじゃないかな~…なんせ血統レベルで悪が襲ってくるんでしょ~!?徐倫ママにワンオペをさせることに申し訳なさを感じたとしても、とにかく物理的に離れてなくては!と必死になるのもわかる気がします。
家を空け続けたのには、仲間の意志を継ぐという高潔な理由ももちろんあったはずです。でも父親のモデルが貞夫であり、一般的な家庭像を知らなかったからこそでもあるのではないでしょうか。あまりに不器用な承太郎ですが、それでも家族への愛は本物ではあったはず。離婚が成立した時は、仕方がないと思いつつも、心底悲しんだんじゃないかな~…

まとめ:空条貞夫は優しい父親だが承太郎は独り立ちせざるを得なかったのでは
空条貞夫について考察してみました。謎に包まれた人物でしたが、歴代ジョースター家の事情、承太郎のグレ方やスタンドを見るに、優しい父親でありながらも家庭には様々な影響を与えていたのではないでしょうか。
ホリィを守るために成長を迫られ、貞夫の姿を見て父親が家にいないことを正当化してしまった可能性すらある承太郎。最強の男は世界を救えるほどの力はあっても、家族という最小単位には苦労したことが伺えますよね~…それでも最後に選んだのは世界よりもたった一人の娘というのが、承太郎の黄金の精神でもあるのではないでしょうか。泣ける…
承太郎の話あれこれ







