ジョジョ4部ラストシーンの意味を考察してみた

ジョジョコラム
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ジョジョの奇妙な冒険4部のラストシーンでは、吉良吉影がいなくなった後の杜王町の人々の様子が描かれました。

今回は吉良との最終決戦から物語の終わりまでを中心に、4部のラストシーンの意味について考察してみました。


1. ジョジョ4部のラストシーンの意味

最初に4部のラストシーンの意味を考察してみます。まず注目したいのは、康一くんによるエピローグです。

ぼく(広瀬康一)―――の住む…ぼくたちの町……『杜王町』はとても深く傷ついた……正確に言えば『町が生んだ 吉良吉影という怪物によって 町自身は傷つけられた……』
早人くんのママはご主人の帰りをずっと待つのだろう…「重ちー」の家族は 息子が帰るのをずっと待つのだろう……… 吉良吉影に殺された娘や兄弟の帰りを 家族たちは これからもずっと待つのだろう………
傷の痛みが 深くあらわれてくるのはこれからなのだろう……いったい…この「痛み」はどうやって癒せばいいのだろう?ぼくにはわからない…町の未来にとって命取りになるのか さもなくば いずれ消え去るのだろうか――ぼくには わからない

荒木飛呂彦(1996年)『ジョジョの奇妙な冒険』47巻 集英社(59-60頁)

吉良がいなくなっても、深手を負った杜王町は元の姿に戻ることはなかったんですよね~…それは元に戻すという仗助の優しい能力と相対する悲しいリアルであり、「生命が終わったものはもう戻らない」と物語序盤で承太郎が語ったこととも繋がるところです。

だからあのエンディングは平穏な日々が戻って来たのではなく、不完全な平和が訪れたのかもしれません。失ったものが多すぎる上に、新たなスタンド使いが日常を脅かすかもしれないんだもんね。吉良という殺人鬼、鈴美ちゃんの存在、行方不明者が異常に多いことだって、せいぜい杜王町七不思議のような形で残るだけ。真実は仗助らの黄金の精神の中に刻まれるのみです。

でもね、ジョセフが「黄金の精神は吉良の事件を知らない人にも染みわたっていく」と語ったように、たとえ真相が語られなくてもその精神は受け継がれていくはず。深い悲しみに暮れていても、元通りにならなくとも、みんなで道を切り開いて町の希望になっていくのが仗助たちというエンディングだったのではないでしょうか。

そういえばジョセフは朋子さんとの関係が元通りにならなかったのはもちろん、仗助とも親子というより男として認め合う関係になりましたよね~!そして承太郎さんも元に戻れませんでしたね。奥さんブチギレ、徐倫もご立腹よ…

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2. 仗助がジョセフの財布を盗んだ意味

次に仗助がジョセフの財布を盗んだ意味についてです。金欠の仗助クンなので、金持ちのジョセフからお小遣いをもらってやろう!と思ったのだとは思います。なんせ金ない一因、ジョセフの赤ちゃん用品の大人買いだしな。

同時にあれは自分と母親を放置したことへの慰謝料でもあったんじゃないかな~!ジョセフの相続の件のその後は不明ですが、仗助は父親の金に頼り切って生きていこうとは思ってないはずで。和解はしたけれど、今までの罪滅ぼしとして、これくらいは許されるよな~~~!?という意味合いもあったのではないでしょうか。

そんな仗助は財布を奪ったまま、ジョセフの船に乗ることはありませんでした。「また会おう」なんて再会を願うのではなく、「幸せを祈っておる」「元気でな」というドライな言葉が印象的でしたが、それは両者が世界を飛び回り悪を倒す男たちである一方で、仗助は杜王町の男として生き続けることが示唆されていたのかもしれません。

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3. ジョジョ4部ラスボス吉良吉影を追い詰めたのが承太郎だった理由

最後に吉良を追い詰めたのが承太郎だった理由についてです。追い詰めたというより、ほぼ絶命させかけていたんですよね~…ラッシュの後の吉良を見てみると…


荒木飛呂彦(1996年)『ジョジョの奇妙な冒険』47巻 集英社(26頁)

この煙のような点々は、人物の死や死にかけの表現としてジョジョではよく用いられます。花京院の死亡シーンでも使われていましたよね~!


荒木飛呂彦(1992年)『ジョジョの奇妙な冒険』27巻 集英社(158頁)

つまり承太郎の攻撃を食らった時点で、吉良の死はほぼ確定していたようです。仗助ではなく承太郎がその役を担っていたのは、仗助の優しい性格、クレイジー・ダイヤモンドが治す能力との矛盾を避けるのはもちろん、杜王町の未来を担う希望の光だからこそ、人を殺めたという後ろめたさを抱えて欲しくないという意図だったのかもしれないよね。

その気持ちはきっと承太郎も同じで。心の中では「若い仗助たちの手を汚させたくない」「だったら人に手を下してきた俺がやる」という優しさと覚悟を持って吉良と対峙していたのではないでしょうか。吉良事件が解決すれば去る杜王町の部外者だからこそ、影の部分を背負い、町を純粋なものにしたかったのかもしれないよね。ポルナレフなど3部の他のメンバーがいても、きっと同じこと思ったんじゃないかな…

だから承太郎は吉良を死刑台に送りだす処刑人のような存在、ともいえるのではないでしょうか。DIOにも手をかけてきたからこそ、手を汚す覚悟を決めていた旧世代代表の承太郎と、町の守護神として未来を切り開く次世代の仗助。そんな対比が感じられますよね~!承太郎さん、カッピョイイ~~~~~~!!!

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とはいえ最終的に吉良を殺したのは救急車。それは主役は仗助らと杜王町だからこその演出でもありますが、それなら承太郎なしで救急車で死亡でもよかったのでは?というのも気になるところ。たしかにいきなり事故死でも、杜王町が吉良を排除したという解釈はできます。

でもね~~~それでは、町の住人の思いが消化不良のままになってしまうんじゃないかな~…深い怒りと悲しみを背負った杜王町ですが、その気持ちを代弁していたのが承太郎のラッシュなのかもしれないよね。しかも4部は正体不明の殺人鬼vs町の住人の物語。いきなり救急車で死ぬよりも、仗助らが本名を名乗るボロを出させ、康一くんと承太郎の連係プレーで吉良を極限状態まで追い詰めていく方が、個人の執念が積み重なって勝利する物語であることがよくわかるよね。

ということであのエンディングにはやっぱり承太郎が必要だったのではないでしょうか。杜王町に成敗してもらう運命に固定させたのが承太郎で、その運命に現れたのがあの救急車だったのかもしれません。早人の「あいつを誰かに裁いてほしかった」という切な願いも実は叶っていたんだもんね。あれはきっと、彼には届くことのない救いや祝福なんだろうな…

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まとめ:ジョジョ4部ラストシーンは吉良の最期、ジョセフの財布などに様々な意味がありそう

ジョジョ4部のラストシーンについて考察してみました。吉良の最期、承太郎のとどめ、ジョセフの財布など色々な描写がありましたが、ただ杜王町がただ平穏を取り戻したという以外の様々な意味が見えてくるのではないでしょうか。

そして4部では寡黙な兄貴分だった承太郎ですが、心の中では相当の覚悟を持って吉良に臨んでいたことも伺えそうですよね~!ラストシーンで仗助たちに血なまぐさい気配がなく、純粋に光り輝く住人としての結末を迎えられたのも承太郎のおかげなのかもしれません。承太郎らしくもあり、彼の戦いから逃げられない運命も感じるところです。

 




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