ジョジョの奇妙な冒険の2部「戦闘潮流」で登場したシーザー・A・ツェペリ。ジョセフ・ジョースターのライバルであり、親友でもある人物でした。
そんなシーザーの名言は英語吹替版アニメでは、どんな訳だったのでしょうか。聞き取りに挑戦してみました!
ジョセフ・ジョースターの名言はこちら。
このホテルも格が落ちたな
最近このホテルも格が落ちたな…いなか者がふえたようだ
荒木飛呂彦(1988年)『ジョジョの奇妙な冒険』7巻 集英社(96頁)
初めてのネーロにクレームをつけたり、豪快に食べたりするジョセフ。それを見たシーザーの名言です。英語訳はこちら。
used to=かつて~だった
class=気品、上品
refinement=洗練、優美
訳はこのような感じです。「このホテルは、かつては気品と洗練された場所だったが、今は誰でも入れるようになったな」
used toとbe used toはややこしいですよね~! used toは「かつて~だった」と過去のことを表します。be used toは「~することに慣れている」のような意味合いになります。
水鉄砲は穴が小さい方が遠くまで飛ぶ!
「水鉄砲は穴が小さい方がイキオイよく遠くまで飛ぶ!」ということだ!わかったか スカタン
荒木飛呂彦(1989年)『ジョジョの奇妙な冒険』8巻 集英社(71頁)
体内に指輪を埋め込まれたジョセフに、波紋の使い方を教えるシーザーの名言です。なんだかんだで、とっても優しい…英語訳はこちら。
squirt gun=水鉄砲
rather than=~ではなくむしろ
capiche?=わかった?(イタリア語)
このような訳になりそうです。「水道のホースではなく、穴の小さな水鉄砲を使うようなものだと考えるんだ。わかったか?」
最後が謎だなと思っていたら、イタリア語だった……しかもシーザーの吹替は、イタリア語訛りなんですよね…聞き取りづら…い……
「穴が小さい方が~」は、英語版では「水道のホースより水鉄砲の方が~」と比較で説明してあります。より分かりやすい説明になっている印象です。
スカタンは使われていないんですね~!シーザーと言えばスカタン!だったので、これは意外でした。
ちなみにジョジョの英語吹替は5部でもイタリア語を時々使われています。
精神テンションは貧民時代に戻っている!
おれの精神テンションは今!貧民時代にもどっているッ!
荒木飛呂彦(1989年)『ジョジョの奇妙な冒険』10巻 集英社(83頁)
ワムウと対峙した時の名言です。「殺される資格はある」と言われて返した一言でしたが、英語訳はこんな感じです。
naive=純粋
viciously=乱暴に
「あの頃のように感じる。純真で貧しかった頃、お前がの父さん命を乱暴に奪ったあの頃のように」のような訳でしょうか。
ファンの間では「貧民街テンション」という言葉が作られた名言。ですが、英語訳では「テンション」の部分は訳されていないみたいです。ちょっと残念…
まっ黒に感光しろ!
もう動けまい!きさまはフィルムだ!写真のフィルムだ!まっ黒に感光しろ!ワムウ!
荒木飛呂彦(1989年)『ジョジョの奇妙な冒険』10巻 集英社(102頁)
シャボンカッターをレンズのように使い、ワムウを追い詰めるシーザーの名言。頭良いな~と感心してしまいますが、英語訳はこちらです。
expose=感光する
「お前は動けない!まるでフィルムだ!凍った写真だ!完全に感光しろ!ワムウ!」のようなニュアンスになりそうです。
恐らく意味はほぼ一緒なのですが、frozen imageが気になります。「写真のフィルムだ!」の部分ですが、直訳では「凍った写真」。
もしかしたら写真用語なのかも…?どなたか詳しい方がいらっしゃいましたら、解説をお願いしたいです…
カッコ悪くてあの世に行けねーぜ
だからオレだってなんかしなくっちゃあな… カッコ悪くて…あの世に行けねーぜ
荒木飛呂彦(1989年)『ジョジョの奇妙な冒険』10巻 集英社(119頁)
ツェペリ家の誇りにかけて、自分も何かしなくてはと奮い立つシーザーの名言です。シーザーはこういうところがカッコいいんですよね~!英語訳はこちら。
sputter out=唾を吐く、失速する
sputter outの聞き取りが微妙なんですよね…めちゃくちゃイタリア訛りの英語なので、聞き慣れていないと難しいです…
英訳ですが、「俺だって何かしなくっちゃあな。俺の人生の灯を闇に葬るなんてできねーぜ」のような意味が近いかと思います。
sputter outはここでは「失速する」の意味で訳した方が近そうです。
my life's flame just sputter out to darkness=「俺の人生の炎が灯に失速する」=「俺の人生の灯が闇に消える、葬る」 のようなイメージでちょっと無理やり訳しました。
この辺りはシーザーは名言の宝庫ですよね~! 次の名言をどうぞ!
最期に見せるのはツェペリ魂だ!
俺が最期に見せるのは代代受け継いだ未来に託すツェペリ魂だ!人間の魂だ!
荒木飛呂彦(1989年)『ジョジョの奇妙な冒険』10巻 集英社(120頁)
この辺りはシーザーの名言が続きます。超熱いけど、超悲しい… ワムウも静かに聞いていたセリフですが、こちらが英語訳です。
It's the human spirit!
hand down=手渡す、伝える
ensure=確実にする、保証する
「これが過去から受け継がれ、一家の未来を確かなものにするツェペリ魂だ!人間の魂だ!」のような直訳です。かなり原文に近い訳でした!
先ほどのセリフよりはまだ聞き取りやすい部分です。とは言え、やっぱりシーザーの英語吹替は難易度が高い…
最後の波紋だぜー受け取ってくれーッ
JOJO- 俺の最後の波紋だぜー 受け取ってくれーッ
荒木飛呂彦(1989年)『ジョジョの奇妙な冒険』10巻 集英社(120頁)
もうやめて!私のライフはゼロよ!シーザー!!!と言いたくなるような、熱く切ない名言。この後の十字架の演出も印象的でした。英語訳はこちら。
「ジョジョ!これが最後の波紋だぜー俺から受け取ってくれーッ」のような訳でした。こちらも原文通りのストレートな訳です。
いいんですよここは…そんな小難しいこと言わなくて…ストレートだからいいんですよ…
まとめ:シーザー・A・ツェペリの英語吹替は、熱いけど難しい!
『ジョジョの奇妙な冒険』の2部「戦闘潮流」のシーザー・A・ツェペリの名言をご紹介しました。
ちょっと訛りのある声優さんを起用しているため、他のキャラクターより聞き取りの難易度は高めです!ですが、熱い名言は英語吹替でも健在なので、ぜひ聞き取りに挑戦してみてくださいね~!
ジョセフ・ジョースターの名言はこちら。