ジョジョリオンは定助とともに東方家の面々がケーキを選ぶラストシーンで幕を閉じます。
今回は最終回のラストシーンの意味について考察してみました。
1. ジョジョリオンの最終回のラストシーンの意味
まずはラストシーンの意味についてです。ケーキ選びについて、鳩ちゃんはこんなことを述べていました。
一番人気だからとか…好きとか嫌い基準で選んじゃ駄目ッ!父さんの退院はお祝いというだけじゃあないッ!ケーキによって東方家の『新しい始まり』を意味しなくては………つらい時でもたとえ不幸な時にもプレゼントとして贈って良いのはフルーツだけと父さんは言ってたッ!みんなで父さんの為にちゃんと選ぼう
荒木飛呂彦(2021年)『ジョジョリオン』27巻 集英社
ケーキ選びの目的は「東方家の新しい始まりを意味させるため」「憲助のため」であり、「つらい時でもたとえ不幸な時にも」という台詞からはただのお祝いのためだけではないことも伺えます。
まずピースではなくホールケーキを選んでいるのは、家族で切り分けて同じケーキを食べることに意味があるからですよね~!たとえ切り方が不格好でも崩れてしまっても、1つのケーキをシェアすることで「新しい始まり」という儀式が完了するのではないでしょうか。そこにはもちろん家族の長である憲助の姿は欠かせないよね。
もうひとつ、「新しい始まりを意味する」ということは過去の東方家との決別も意味するわけで。そこには定助が仲間入りしたことはもちろん、花都や常敏の弔いも兼ねているはず。たとえ仲が険悪でも対立することがあっても、一度は同じ屋根の下で暮らして不器用ながら家族に愛を注いだこの2人。「新しい始まり」の儀式には、彼らとのお別れの意味も含まれているのではないでしょうか。

2. ジョジョリオンのラストシーンで康穂が去った意味と未来への希望
次に康穂が去った意味についてです。定助がケーキを選ぶ直前、康穂は涙を浮かべながらフルーツパーラーを後にします。これなんで?
荒木飛呂彦(2021年)『ジョジョリオン』27巻 集英社
まず考えられるのが「東方家の新しい始まりを意味させる」儀式であること。東方家の団結、家族への追悼の場である以上、東方家の一員ではない康穂ちゃんはここにいない方がいいのではないでしょうか。康穂ちゃんがいると接待的な意味でも気を遣うし、感情も素直に出し切れないかもしれないよね。康穂ちゃんもそんな場の空気を読んで、退場したんじゃないかな~!
そんな康穂ちゃんですが、フルーツパーラーを出るとポンコツママとの生活というリアルが待っています。辛いことも多いはずですが、今の彼女には一緒に死線をくぐりぬけてアイデンティティを確立した定助がいます。自分が何者かわからないと悩む康穂ちゃんにとって、新しい家族として迎えられる結末を迎えた戦友・定助がいてくれることは大きな希望なのでは…!?
また両者の関係は、康穂ちゃんが記憶喪失の定助に手を差し伸べるところから始まりました。母親との関係が上手くいかず、つきまとってくるのはポンコツな常秀だけ…と、心にどこか寂しさを感じていたであろう康穂ちゃん。でもね、他人の助けなしにはここまでたどり着けなかった定助の姿を見たことで、助けが必要な時には手を差し伸べてくれる人がいるかもしれないという気持ちも生まれたかもしれないよね。
フルーツパーラーを後にしても、定助との関係は今後も続いて行くであろう康穂ちゃん。定助にも支えられながら長~く仲良くして欲しいですよね~!

3. ジョジョリオンのラストシーンで定助が選んだケーキとは
今度は定助が選んだケーキを推測してみます。チョコレートケーキ、チーズケーキ、フルーツケーキなど様々なケーキが並んでいましたよね~!
最も可能性が高そうなのは、メロンショートケーキではないでしょうか。憲助の退院祝いも兼ねていますが、定助は憲助とのメロンパフェの思い出があります。ショートケーキの土台は生クリームの白色ですが、何色にも染まっていないまっさらな色も、出発にふさわしいのかもしれないしね。
また東方フルーツパーラーのモデルと言われるのがタカノフルーツパーラーですが、こちらにも通年の定番商品としてメロンのショートケーキ(公式HP)があるので、元ネタ的にもあり得るんじゃないかな~!メロンショートケーキは恐らく最終コマで右下に描かれているケーキ。タカノフルーツパーラーのケーキもこちらと同じように、メロンを一部丸くくりぬいてあります。
荒木飛呂彦(2021年)『ジョジョリオン』27巻 集英社
もうひとつ考えられそうなのはフルーツケーキです。色々なフルーツが1つの土台に乗った姿は、個性豊かな人物がひとつの家庭として収まる東方家の姿に重なります。大弥ちゃん曰く「パパの好物はさくらんぼ」だそうですが、フルーツケーキにはさくらんぼがのっていたしね。
荒木飛呂彦(2021年)『ジョジョリオン』27巻 集英社
フルーツ以外のケーキもありましたが、多分選択肢から外れるよね~!大弥ちゃんが「うちはフルーツ屋だから…」と話したとおり東方家の家業であること、そして憲助を迎えての儀式である以上、「辛い時でもフルーツなら贈ってよい」と語った彼の美学が尊重されるんじゃないかな~と思います。

ラストシーンで候補に挙がっていたケーキ
最後にラストシーンで並んでいたケーキを少しだけ特定してみます。このブログね、元ネタ探し大好きなの。
まずクリームがふわふわしたようなケーキは、東京會舘のマロンシャンテリー(公式HP)あるいはパレスホテル東京のマロンシャンティイではないでしょうか。東京會舘のマロンシャンテリーは一度だけ食べたことがあるのですが、これね~~~クリームが全然甘くなくて美味しいんですよ~!催事などで売っていることもあるので、機会があればぜひ…!
アラザンがのったクッションのような見た目のケーキは、ルワンジュ東京のマトラッセ(公式オンラインショップ)っぽいですよね~!ドンペリニヨンや、リゾットの出身地でおなじみのシチリア島のピスタチオを使用しているそう。可愛らしいケーキですが、やはりお値段はすごい。
キウイが周りにあしらわれているケーキは、杜王町のモデルの仙台市にあるフルーツピークスのフルーツズコット(公式HP)あたりが近いかな~…原作でもボヤッと描かれているケーキなので、全体像が少し掴みにくいですが、ズコットにもババロアのようにも見えます。
他にもいろいろなケーキがありますが、伝統や格式高さを感じさせるケーキがモデルっぽいですよね~!東方フルーツパーラー、かなり高級路線なのでは…!?

まとめ:ジョジョリオンの最終回のラストシーンの意味を考察してみた
ジョジョリオンの最終回のラストシーンの意味を考察してみました。鳩ちゃんの言葉通り、ケーキを選んで共に食べるという場はただのお祝いではなく、新たな旅立ちと過去への別れという大きな意味があるのではないでしょうか。
しかしみんなでケーキを食べる東方家の姿は想像するだけで心に来ますよね~…憲助の退院祝い、定助を迎える喜び以上に、家族を失った悲しみが凌駕する気がするよね。つるぎの呪いを解くという地獄に家族全員で立ち向かったからこそ、明るいだけのわけないよな~…
ジョジョのラストシーンの考察いろいろ










