ジョジョの奇妙な冒険5部ではディアボロのデスマスクが作成されるシーンがありますが、その顔はディアボロとは少し違うようにも見えます。
今回はディアボロとデスマスクはなぜ似ていないのか、理由を考察してみました。
1. ディアボロのデスマスクが似ていないのは必然!?
まずはアバッキオ作のデスマスクの型を見てみます。
荒木飛呂彦(1998年)『ジョジョの奇妙な冒険』59巻 集英社(127頁)
本当に19歳か???と言いたくなるほど貫録のあるお顔ですが、この型からトリッシュが造り出したのがこちら。
荒木飛呂彦(1998年)『ジョジョの奇妙な冒険』59巻 集英社(136頁)
急に若返りましたね~!年相応なボスに生まれ変わりました。
この変化は一見、ディアボロの顔の修正が加えられたようにも感じられます。が、この後にドッピオがデスマスクのあった場所付近を探索しているシーンでも、アバッキオが製作したままの顔が描かれていました。
荒木飛呂彦(1998年)『ジョジョの奇妙な冒険』59巻 集英社(153頁)
ということは修正が加えられたのではなく、アバッキオ作のデスマスクの型からは、トリッシュが製作した若いボスの顔が出来上がることになります。
それにしても違う気がする…と言われそうですが、実際のデスマスク作りの様子を見てみると、型と型から製作したマスクは別物に見えるほど似ていないんですよね~…例えばYoutubeで海外のマスク作成動画でマスクの型と、マスクの完成形と本人のお顔を比較してみると…けっこう印象違くない???
だからアバッキオ作のデスマスクが一見別人の型に見えるのは、自然なことだったのではないでしょうか。それにしても死の間際にムーディー・ブルースの顔を石に押しつけるなんてすごいですよね~…命懸けすぎる行動、敬意を表するッ…!

2. ディアボロの整形疑惑は本当か
次にディアボロはデスマスク当時の顔から整形したのでは?という疑惑について考えてみます。たしかに身を隠すことが大事なボスなので、整形を行っていてもなんら不思議はないよね。ブチャラティもディアボロとの対面前のトリッシュに「今後は別人として生きるために整形させられるかも」なんて話していたので、ボス=整形させる人なんて印象があるのかもしれません。過去に整形させられた人でもいたんか…?
でもね~~~絶対整形してる!とは言い切れないんですよね~…デスマスクでは目の虹彩に三角マークが表れていたので、あの顔はドッピオではなくディアボロのはず。でね、トリッシュ作のデスマスクの顔とディアボロのパーツ間の比率を図ってみると…デスマスクは「眉間~顎:眉間~鼻の先:唇下~顎の先=1:0.6:0.18」くらい。5部当時のディアボロはコマにもよりますが、大体「1:0.6:0.2」とほぼ同じ。つまり顔のパーツの位置はほぼ変わっていないことになります。
さらにシルバー・チャリオッツ・レクイエムにより魂が入れ替わった後、ディアボロ(中身はブチャラティ)が駆け寄ってくるのを見たミスタはこんな反応をしていました。
荒木飛呂彦(1999年)『ジョジョの奇妙な冒険』62巻 集英社(60頁)
ミスタにとってはこの時がディアボロの顔との初対面。それでもデスマスクと全然ちゃう!ではなく、すぐに警戒を敷いたところを見るに、ディアボロはトリッシュ作のデスマスクに似ている顔だったことが伺えるのではないでしょうか。
だから少なくともパーツの大きさ、位置など別人に見えるような整形はしていないんじゃないかな~という気がします。ただ印象を変えるためのプチ整形くらいならしているかもしれないよね、美白とかヒアルロン酸とかリフトアップとか。美意識高いボス、爆誕。

3. ディアボロがデスマスクと似ていないのは髪型とメイクのせい?
最後に外見について触れてみます。さてあらためてトリッシュ作のデスマスクを見てみると、ディアボロというよりフーゴに似ているようにも見えそうです。このフーゴとかね。
荒木飛呂彦(1996年)『ジョジョの奇妙な冒険49巻 集英社(50-51頁)
なんとな~く前髪が長いためにそう見えるんじゃないかな~という気がするよね~…
もし本当に顔のパーツ以外の理由で似ていないように見えているのであれば、今のディアボロの外見に寄せてみれば、似ているかどうか判断できるはず。デスマスクは今よりも前髪が長め、眉尻に向かって太くボサボサになる眉毛でしたが、ここから前髪をさっぱりさせて長髪にし、眉毛を整え、口紅を塗ってみると…あのね~著作権の関係で載せるわけにはいかないんだけど、予想以上にディアボロなんですよね。気になる人はスキャンしてやってみて…!
でも外見の違いだけで別人に見えるのか?と気になるところですが、心理学的には他人の第一印象は、見た目など視覚から得られる情報に最も左右されると考えられているそう。つまりデスマスクの件も髪型やメイクが違うゆえに、ディアボロとは別人に見えてしまっているんじゃないかな~…
他にも15年前とはさすがに雰囲気が違うのでは?なんてことも考えられそうなデスマスク問題。とはいえデスマスクの顔しか見たことのないミスタに一発で認識されるなんて、そんなに老けてなかったんだろうな~やはりディアボロ先生は美意識が高い。
お父さんと同じく(?)美意識が高い娘の話

まとめ:ディアボロとデスマスクの顔は似ていないのではなく似ていた
ディアボロのデスマスク問題について考察してみました。ディアボロとは別人にも見えるデスマスクですが、それはデスマスク作成や髪型、メイクが理由だったのかもしれません。
アバッキオの意志が受け継がれてディアボロの正体にたどり着けたことが大事なので、デスマスクが似ているか否かは大きな問題じゃないでしょ!と怒られそうなこの話。でも色々と検証してみると、アバッキオのデスマスクは似ていないように見えるだけで、ちゃ~んとディアボロの顔だったことがわかるのではないでしょうか。アバッキオは立派にやったのだよ…!
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参考文献
資生堂「営業職に大事なのは第一印象?見た目から印象を良くするポイント」https://corp.shiseido.com/bsp/journal/sales-appearance/(2025年11月14日確認)








