ジョジョの奇妙な冒険1部では舞台であるイギリスと、石仮面が使われたメキシコが登場していました。
今回は1部に描かれた聖地巡礼できる名所や元ネタと考えられる場所をまとめてみました。
聖地巡礼の宝庫すぎる3部と5部の話


- 【メキシコ】石仮面の儀式が行われたアステカ地下遺跡とチチェン・イッツァ遺跡のカスティーヨ
- 【イギリス】ジョースター邸の場所とリバプール
- 【アメリカ】ジョースター邸とウィリアムズバーグの総督公邸
- 【イギリス】ダリオの墓と教会
- 【イギリス】ジョナサンたちが通うヒュー・ハドソン校とオックスフォード大学、ケンブリッジ大学
- 【イギリス】屍食鬼街とロンドンのチャイナタウン
- 【イギリス】ディオが酒を飲んだ場所とリバプール大聖堂、アルバート・ドッグ
- 【イギリス】扉絵のジョナサンとリバプール大学の時計
- 【イギリス】エリナの勤務先の病院
- 【イギリス】ディオがジャック・ザ・リパーを勧誘したホワイトチャペル街とビッグ・ベン
- 【イギリス】ウインドナイツ・ロット(風の騎士たちの町)とブライトン、ドーバー
- 【フランス】ウインドナイツ・ロットの塔とサン・セルナン大聖堂
- 【イギリス】タルカスとブラフォードが仕えたメアリーの城とコンウィ城
- 【イギリス】タルカスと戦った双竜の間のある絶壁とドーバーの白い壁
- 【チベット】トンぺティのいたチベットのヌー川上流の寺院
- 【ルーマニア】ディオとジョナサンが戦った城とドラキュラ城
- 【イギリス】ジョナサンたちが乗船した船とS.S.グレート・ブリテン
- まとめ:ジョジョ1部の聖地巡礼できるイギリスの名所の特定は超難解!?
【メキシコ】石仮面の儀式が行われたアステカ地下遺跡とチチェン・イッツァ遺跡のカスティーヨ
まずは石仮面の血の儀式についてです。西暦12~16世紀にメキシコ中央高原にいた太陽の民アステカが行ってましたが、これと共通点があるのが15世紀前後のメキシコで栄えたアステカ文明。テンプロ・マヨールと呼ばれる大神殿でも有名な文明で、原作同様に当時は生贄が捧げられていたそう。16世紀に破壊され、現在は神殿跡を見学することができます。
で、ツェペリが発掘に行ったアステカ地下遺跡の形はこんな感じでした。
荒木飛呂彦(1988年)『ジョジョの奇妙な冒険』3巻 集英社(50頁)
これに比較的近いのが、メキシコのチチェン・イッツァ遺跡のカスティーヨ(ククルカンの神殿)。
By Daniel Schwen - Own work, CC BY-SA 4.0, Link
9世紀に完成されたとされる、高さ約25mの神殿になります。春分と秋分の日には中央階段の影と階段下部の蛇神ククルカンの像が合わさってククルカンの姿が現れる現象が見られたり、ピラミッドの段差の数が365日やマヤ文明の農耕歴、祭事用歴を表すカレンダーになっていたり…と凝った造りも特徴です。詳しい説明は2部の聖地巡礼回で…長くなるんよ…
もうひとつ関わりがありそうなのが、同じくメキシコ中央高原にあるテオティワカン遺跡。紀元前100年頃から6世紀まで栄えたとされるテオティワカン文明の遺跡で、アステカ人が発見し、「テオティカワン(=神々が住む場所)」と名づけて14世紀から利用していました。
太陽のピラミッドや月のピラミッドが有名な遺跡ですが、どちらもツェペリが訪れたものよりちょっと平たいかな~…これが太陽のピラミッドね。高さ65m、底辺は225mで、世界3番目の大きさのピラミッドです。
By Mariordo (Mario Roberto Durán Ortiz) - Own work, CC BY-SA 4.0, Link
ピラミッドの内部にはさらに小さなピラミッドが隠れているのだとか。宗教儀礼用の建物で、頂上には神殿が建造されていたと考えられているそうで、夏至の日には太陽がピラミッドの正面で沈むように設計されています。こっちもすげ~…
ジョジョで1番メキシコネタが登場する2部の話

【イギリス】ジョースター邸の場所とリバプール
ジョースター邸の住所はダリオが手紙に書いていました。
荒木飛呂彦(1987年)『ジョジョの奇妙な冒険』1巻 集英社(14頁)
「Bakerstreet East 225 River Pool」と読めるので、ジョースター邸はリバプール周辺にあるようです。ベイカーストリートはロンドンですが、リバプールにはアッパーベイカーストリートという通りがあるので、こちらともかけているのかもしれません。ちなみにアニメ版は「Bakerstreet East 221B Liver Pool」と、シャーロック・ホームズの住所であるベイカー街221Bとそっくり。遊び心が見えますね~!
ちなみに2部で幼少期のジョセフがハイジャックに遭った際、犯人は操縦士に「スピードワゴンの会社の身代金が目的」「リバプールに行け」なんて話をしていました。どうやらスピードワゴンの会社もジョースター邸付近にあったようです。

【アメリカ】ジョースター邸とウィリアムズバーグの総督公邸
ジョースター邸の外観はこちら。
荒木飛呂彦(1987年)『ジョジョの奇妙な冒険』1巻 集英社(14頁)
イギリス国内ならアンマー・ホール(外部サイト)あたりが近いんだけど、ここまで大きくはないんですよね~…
で、これイギリス建築の影響を受けた、アメリカバージニア州にあるウィリアムズバーグにある総督公邸がモデルっぽくて。
By Larry Pieniazek - Taken by uploader with Nikon Coolpix 2100, CC BY 2.5, Link
バージニアはイギリスの植民地だった歴史のある場所で、ウィリアムズバーグはその首都として機能していました。総督公邸はイギリス総督2人と副総督5人の住居や、独立後に州都がリッチモンドに移る1780年まで2人の州知事の官邸として使用された家。18世紀に焼失し、現在の建物は当時を再現した姿ですが、外観の近さ、イギリス、焼失とジョースター邸との共通点が伺えますね~!建物が立つ場所がグロスター卿通りと、薄っすらジョースター卿感のある名前なのも気になる…
でもさ~これアメリカじゃん!と言いたくなりますが、ジョジョではこういうことが時々あるの。ジョジョランズもハワイが舞台なのにテキサス出てきちゃったもんね!
承太郎の実家もでかいし、国宝だらけだった話

【イギリス】ダリオの墓と教会
ダリオの墓のコマには教会らしき建物が描かれていました。
荒木飛呂彦(1987年)『ジョジョの奇妙な冒険』1巻 集英社(20頁)
あのね~~~イギリスの墓地の横ってこんな感じの小さな教会がよくあるんですよね~…例えばリバプールならトックステス・パーク墓地横(Google Map)とか、アンマー・ホールの墓地横(Google Map)とか…
だから特定するとなるとかなり難儀というか、そもそも特定のモデルがあるのかも不明ですが、イギリスの墓地近くにある典型的な教会で間違いないと思います。

【イギリス】ジョナサンたちが通うヒュー・ハドソン校とオックスフォード大学、ケンブリッジ大学
お次はジョナサンたちが通う大学、ヒュー・ハドソン校についてです。ラグビーのユニフォームは横縞で、色はアニメ版は緑と白、カラー版のコミックでは黒に水色。こちらは水色と緑に近い紺色の横縞のオックスフォード大学に近そうです。
ただ校舎の外観はそこまで近くもないんですよね~…これがヒュー・ハドソン校で…
荒木飛呂彦(1987年)『ジョジョの奇妙な冒険』1巻 集英社(126-127頁)
オックスフォード大学はこんな感じ。キャンパスが広いので色々な建物がありますが、原作のように四角と三角の塔も一応あります。
ただドンピシャではないよね。じゃあさ、ライバル校のケンブリッジ大学はどうよ?と思って見てみると…
どっちもどっちだな。まだこっちのが近いかも…?くらいの話。
他にもグラスゴー大学など候補はいくつか挙げられますが、ここで扉絵のジョナサンのグローブに施されたロゴに注目してみると…
荒木飛呂彦(1987年)『ジョジョの奇妙な冒険』1巻 集英社(169頁)
これ、ケンブリッジ大学のロゴの赤と白の部分の模様を逆転させたものに似ているんですよね~…
Massive hair - Cambridge_University_Crest.svg, CC 表示-継承 3.0, リンクによる
だからヒュー・ハドソン校は、オックスフォード大学とケンブリッジ大学のハイブリッドのような大学として描かれているのではないでしょうか。どちらも伝統的に貴族が通う歴史ある名門校だし、考古学部も法学部もあるしね。
大学生になっても学ラン風を着こなす承太郎の話

【イギリス】屍食鬼街とロンドンのチャイナタウン
ロンドンの貧民街だった屍食鬼街では、漢字が使われた看板が並ぶ地域がありました。
荒木飛呂彦(1987年)『ジョジョの奇妙な冒険』1巻 集英社(152頁)
雰囲気的にはチャイナタウンっぽいですよね~!実際のロンドンにもソーホー地区近くにチャイナタウン(Google Map)があるので、恐らくモデルじゃないかな~…ただしこの場所でのチャイナタウンの成り立ちは1960年代。ディオが屍食鬼街に入った1888年にはテムズ河沿いのライムハウス地区にチャイナタウンがあったとされているので、訪れた地はこちらだと思われます。

【イギリス】ディオが酒を飲んだ場所とリバプール大聖堂、アルバート・ドッグ
ディオが酒を飲まずにはいられなかった場所は、ジョースター邸近郊の港町だそう。
荒木飛呂彦(1988年)『ジョジョの奇妙な冒険』2巻 集英社(20頁)
なんだろうね、この階段…右奥に船が見えているのはドッグっぽいし。
1880年代の話なので今とは景色が違うはずですが、現在なら高台にあるリバプール大聖堂の屋上からアルバート・ドッグを見渡すようなイメージが近いかな…リバプール大聖堂は世界遺産で、1904年に着工、1978年に完成しました。その聖堂の大きさはイギリス最大で、ヨーロッパでも5番目の大きさだとか!エレベーターと100段以上の階段で昇った屋上からは、町と海が一望できます。
アルバート・ドッグは1972年に一度埠頭としての役目を終え、1846年には世界初の完全耐火の倉庫が立ち並ぶ地区となりました。こちらも世界遺産で、現在は再開発によりギャラリーやショップ巡りを楽しめる場です。
また地理的に見て、ディオが吸血鬼に襲われた途中、逃げ込もうとした川はマージー川。こちらもリバプール大聖堂から眺めることができます。

【イギリス】扉絵のジョナサンとリバプール大学の時計
次は扉絵のジョナサンの後ろに描かれた時計に注目してみます。
荒木飛呂彦(1988年)『ジョジョの奇妙な冒険』2巻 集英社(27頁)
後述しますが、イギリスの有名な時計台ビッグ・ベンとは違うんですよね~…ちょっと似ているのが、リバプール大学の時計です。
By Rodhullandemu - Own work, CC BY-SA 4.0, Link
原作の方が細長いですが、時計周囲の4本の塔や上部の窓の形など、いくつかの共通点があります。1部ではリバプールの名所が数多く登場しているので、これがモデルという可能性も十分ありそう…
リバプールといえばビートルズの出身地でもあります

【イギリス】エリナの勤務先の病院
エリナの勤務先の病院も独特な形をしていました。
荒木飛呂彦(1988年)『ジョジョの奇妙な冒険』2巻 集英社(167頁)
三角で構成された造形的に近いのが、リバプールのSt Vincent de Paul Catholic Churchという教会。訳するなら聖ヴァンサン・ド・ポール・カトリック教会かな。こんな感じね。
あとね、リバプールのトックステス・パーク墓地の門近くにある建物は、屋根の上に煙突がポンポン建っているところが似ているんですよね~…
ちょっとマイナーな建物ではありますが、雰囲気は近いのではないでしょうか。しかしイギリスの建築って可愛らしくていいね…!

【イギリス】ディオがジャック・ザ・リパーを勧誘したホワイトチャペル街とビッグ・ベン
ディオがジャックザ・リパーを勧誘したのはホワイトチャペル街でした。
荒木飛呂彦(1988年)『ジョジョの奇妙な冒険』3巻 集英社(9頁)
ホワイトチャペルはロンドンに実在する場所で、現実でもジャック・ザ・リッパーの犯行現場でした。右に描かれているのはあの有名なロンドンの時計台ビッグ・ベンで、正式名称はエリザベス・タワーと言います。リサリサ先生…!
ビッグ・ベンの名前は建築担当者のベンジャミン・ホールに由来しているそう。15分ごとに小さな4つの鐘が、1時間ごとに約13.5トンの大きな鐘が鳴ります。
時計台の隣にあるのは、国会議事堂であるウェストミンスター宮殿。1090年完成した後、焼失や戦火にさらされたために2度の建て替えがされていますが、ウェンストミンスター・ホールは建設当時のままの姿を見ることができます。
エジプトの例の時計塔の話もあります。全然時間が合ってなかった

【イギリス】ウインドナイツ・ロット(風の騎士たちの町)とブライトン、ドーバー
ウインドナイツ・ロットの場所を特定してみます。条件は「ロンドンから馬車で丸1日南下した場所」「要塞的地形」「石炭の産出地」「鉄道が無数にある」「500年以上前に掘られたトンネルを抜けた先にある」「刑務所がある」「三方が山で囲まれ南は断崖絶壁の海」でした。そんな場所あるんか…?
まず候補に挙がるのが、ロンドンから南下した海辺の町ブライトンです。馬車で1日で行ける距離で、南方には海沿いに絶壁が広がります。ただこちらは要塞都市ではなく、18世紀半ば頃からは上流階級の保養地として名を馳せたリゾート地。ロンドンから鉄道が敷かれるほどにぎわったのだとか。
もうひとつの候補はロンドンから南東にあるドーバー。こちらも海沿いの町で白い絶壁が有名な場所で、要塞都市として機能し、城塞が築かれたことも。ドーバーにはトンネルもありまして…まず18世紀後半のナポレオン戦争の際にドーバー城の崖下に掘られたトンネルで、今もドーバー城に残っています。もうひとつは海底にある英仏海峡トンネル。完成は1990年ですが、1970年には建築計画が立てられていました。1部の連載開始は1987年なので、荒木先生のアイデアとして使われた可能性も…!
ということで共通点の多さからドーバーがよりモデルっぽいかな~という気がします。

【フランス】ウインドナイツ・ロットの塔とサン・セルナン大聖堂
ウインドナイツ・ロットにはこんな塔があるそうです。
荒木飛呂彦(1988年)『ジョジョの奇妙な冒険』3巻 集英社(9頁)
長い塔が1本、周りにも何本か塔が建てられている様子から思い浮かぶのは、フランスのトゥールーズにあるサン・セルナン大聖堂。造形的に近くない?
11世紀から13世紀にかけて建築された、高さ67メートルに及ぶ鐘楼が目を引く世界遺産です。でもこれイギリス国外やんけ!というのが気になりますが、ジョジョではこういうことが時々あるの(2回目)。
ジョジョの数少ないフランス男子の話

【イギリス】タルカスとブラフォードが仕えたメアリーの城とコンウィ城
メアリーが登場したコマの後ろにはお城が描かれています。
荒木飛呂彦(1988年)『ジョジョの奇妙な冒険』3巻 集英社(184頁)
円形の塔の上にもうひとつ塔が乗るような建築って、意外と見つからないんですよね~…ウェールズ北部にあるコンウィ城なんかが近いかな~
Cadw - http://cadw.wales.gov.uk/daysout/conwycastle/?lang=en, OGL v1.0, リンクによる
コンウィ城は13世紀にエドワード1世が北ウェールズ征服のために建設した城です。町全体を囲んだ城壁が今も残り、城と合わせて世界遺産となっています。
ちなみにメアリーが処刑されたのはノーサンプトンシャーにあるフォザリンゲイ城。城は解体されたために残っておらず、土塁のみを見ることができます。

【イギリス】タルカスと戦った双竜の間のある絶壁とドーバーの白い壁
タルカスと戦った双竜の間があるのはこんな絶壁地帯でした。
荒木飛呂彦(1988年)『ジョジョの奇妙な冒険』4巻 集英社(74頁)
こちらで思い出すのが、断崖絶壁で有名なのがドーバーの白壁です。さきほど登場した町ドーバーの海沿いにある白いチョークの崖なのですが、目の前に建物がある感じとか似てない…?
あとね、上部に岩がそびえたっているような描写が似ているのは、インド北部のプクタル僧院とかね。こちらは歩いてしかいけない場所にあるそう。
舞台はイギリスですが、イメージ的にはこっちの方が似ているかもしれません。でもインドじゃん…と言いたくなりますが、ジョジョではこういうことが(以下略)。
3部の聖地巡礼がはかどりそうなインドの話

【チベット】トンぺティのいたチベットのヌー川上流の寺院
トンペティはチベットのヌー川上流にいました。ヌー川は怒河のことですかね…
荒木飛呂彦(1988年)『ジョジョの奇妙な冒険』4巻 集英社(91頁)
ただ怒河の上流を登っても似た建物が見当たらず…チベットであればパンコル・チョーデ (白居寺)が似てるかな~柱もあるし…でもあくまでも強いて言えばね…
作者 Jako60 - 自己的作品,CC BY-SA 3.0,链接
あとはより川沿いにあるサムエー寺(桑耶寺)とかね。他にもチベット仏教寺院であるネパールのボダナートのストゥーパ(Google Map)、インドのタージマハルの上部と周囲の柱など候補はいくつか挙げられますが、ドンピシャは今のところなさそう…これモデルあるんか…?
さらに修行中は模様が施された塔のような場所を使っていたようで…
荒木飛呂彦(1988年)『ジョジョの奇妙な冒険』4巻 集英社(128頁)
先程のパンコル・チョーデにも柱らしきものが映っていましたが、なんとなくアンコール・ワット(Google Map)っぽくもあるというか…これ、なんなんだろうね…
本当にチベットが元ネタかすらわからないトンペティ師匠。もうこんなのお手上げだよ!!!師匠の居場所をご存じの方、いらっしゃいましたらぜひご一報を…

【ルーマニア】ディオとジョナサンが戦った城とドラキュラ城
ディオとジョナサンが戦った建物も見てみます。正面は教会風だったり、後ろは一軒家っぽかったり、最終シーンでは城だったり…と色々な要素が混じっていそうな建物でしたが、今回は城について見てみます。
荒木飛呂彦(1988年)『ジョジョの奇妙な冒険』5巻 集英社(74頁)
吸血鬼と城で連想されるのが、ルーマニアのブラン城。ドラキュラ城という別名でも親しまれています。
城の反対側は崖(Google Map)になっており、立地条件的にもディオの居場所との共通点が伺えます。
ブラン城は1377年にオスマン帝国軍の監視のために築城されました。この地を治めていたヴラド3世はこちらに居住していなかったものの、オスマン帝国の兵士らを串刺しにしたり、ルーマニア語で悪魔の子供を意味するドラキュラというあだ名を持っていたことで、ドラキュラのモデルとなったそうです。
そして19世紀末にはブラム・ストーカーによる小説「ドラキュラ」で、この城がモチーフとなったこともドラキュラ城のいわれなのだとか。しかしブラン城にヴラド3世って、ブランドー姓の由来もこの城にあるのでは…?

【イギリス】ジョナサンたちが乗船した船とS.S.グレート・ブリテン
最後はジョナサンたちが乗船した船についてです。
荒木飛呂彦(1988年)『ジョジョの奇妙な冒険』5巻 集英社(80頁)
イメージ的にはS.S.グレート・ブリテンかな~!ブリストルで見ることができます。
By mattbuck (category) - Photo by mattbuck., CC BY-SA 3.0, Link
1843年に建造された世界初の鉄製の巨大船で、大西洋を横断し、アメリカやオーストラリアなどへ向かいました。ジョナサンたちも1889年新婚旅行で2月3日にアメリカへ出発、エリナは大西洋上カナリヤ諸島沖で救助されたそうなので、日時的や航路的にも近いのではないでしょうか。
ちなみにS.S.グレート・ブリテンの処女航海はリバプールからニューヨーク間。やっぱりリバプールなんだな…

まとめ:ジョジョ1部の聖地巡礼できるイギリスの名所の特定は超難解!?
ジョジョ1部の聖地巡礼できる名所をまとめてみました。
メキシコはまだしもイギリスはね~~~~超難解なんですよね~~~!教会や大学など似た様式の建物が多い上に、他の部ほど確実に元ネタ!と言えるものがないというか…
ただ原作ドンピシャの建物ではなくとも、ジョナサンやディオが過ごした街並みや雰囲気は味わうことができると思うので、参考になれば幸いです。イギリス旅行のお供になれればいいな…!
ジョジョの聖地巡礼の話はこんなのもあります



参考文献
風の旅行社「ルーマニアに伝わるドラキュラ伝説」https://www.kaze-travel.co.jp/blog/romania_kiji003.html(2025年2月5日確認)
JTB「古代都市テオティワカン(Pre-Hispanic City of Teotihuacan)の観光情報」https://www.jtb.co.jp/kaigai_guide/north_america/united_mexican_states/TTX/124200/index.html(2025年2月5日確認)
JTB「南西フランス|美しい村と街を巡った9日間の旅行記【添乗ブログ】」https://luxurytravel.jtb.co.jp/column/yasuda-0005/(2025年2月5日確認)
地球の歩き方編集室(2023年)「イギリス 2024~2025」Gakken
地球の歩き方編集室(2019年)「アメリカ南部 2019~2020」学研プラス
BBC「World's first children's slide」https://www.bbc.co.uk/newsround/17747678(2025年2月5日確認)
ブルーガイド編集部(2016年)「わがまま歩き イギリス」実業之日本社
News Digest「 チャイナタウン探偵団 中国移民の歴史を紐解く」https://www.news-digest.co.uk/news/features/710-london-china-town.html(2025年2月5日確認)
University of Cambridge「Courses for 2025 entry」https://www.undergraduate.study.cam.ac.uk/courses(2025年2月5日確認)
University of Oxford「A-Z of courses」https://www.ox.ac.uk/admissions/undergraduate/courses/course-listing(2025年2月5日確認)