ジョジョの奇妙な冒険5部に登場した、ブローノ・ブチャラティ。チームを引っ張る、冷静ながらも情熱を持ったリーダーでした。
かっこよさに定評のあるブチャラティですが、恋愛面でもかっこいいのでしょうか。今回はブチャラティのモテ度を勝手に検証です!
1. ブチャラティの優しすぎる優しさ
恋愛相手は優しい人であって欲しいよね!ということで、まずはブチャラティの優しさについて考えてみます。
子供の時から人の気持ちに敏感だったせいか、手を差し伸べなくてもいいところまで優しくしてしまうブチャラティ。両親の離婚の時ですら、父親の将来を案じていました。
荒木飛呂彦(1997年)『ジョジョの奇妙な冒険』55巻 集英社(172頁)
アンタ人生何周目?と問いたくなるようなこの行動…
7歳なんてママ大好き~!でも不思議ではない年齢なのに。それでもまず他人のことを思って行動してしまうのが、ブチャラティなんですよね…!だからトリッシュのことだって救う義理はないはずなのに、見捨てようとしませんでした。
関わる義務のないところにまで、手を差し伸べてしまうブチャラティ。優しいのは間違いないのですが、なぜこんな態度を見せるのでしょうか。
周りの人の大切さを知っているブチャラティ
なぜブチャラティは、周りの人に手を差し伸べるのか。天性の性格はもちろんですが、ブチャラティが周りの人が去っていく悲しみを知っていたからではないかな~と思います。若くして家族がいない寂しさを味わっているからこそ、今いる人を大事にしたいのかもしれません。
そのせいか家族関係のことになると、心を動かされてしまうようで…例えば花屋の依頼を受けた理由も、こんな風に語っていました。
荒木飛呂彦(1996年)『ジョジョの奇妙な冒険』63巻 集英社(144頁)
「家族にだけ~」というワードが出たからこそ、依頼を引き受ける気になったよう。ブチャラティだって、離婚した父親について行ったことは「家族にだけわかること」があったからだもんね…そりゃ~ブチャラティの心を打たない訳がないのです。
ボスが娘であるトリッシュを始末しようとした際にも、「吐き気を催す邪悪」とまで貶めて激怒していたり…と家族ネタになると心が揺れ動くブチャラティ。きっと自身の経験より、家族の大切さを知っているからこその言動なのではないかな~と思います。
そして家族を亡くしているブチャラティにとって、1番近しいであろう存在がチームの仲間たち。そんな彼らにも、暗に大切さを伝えていました。
荒木飛呂彦(1996年)『ジョジョの奇妙な冒険』63巻 集英社(138頁)
こんなん言われたらグッと来るでしょ…!出来る上司だ…
町の人からの相談事にも「オレからよく言っておく」なんて面倒を引き受けていましたが、仕事のために円滑な人間関係を築くのはもちろん、人との繋がりを大切と感じていたからこそなんでしょうね…あるいは自分から去っていかないように無意識で優しさを振りまいていたりとかね…
なんにせよ周りの人間が離れていく寂しさを知っているからこそ、人一倍優しいブチャラティ。きっと大切な人にだって大事に扱ったり、献身的になってくれるはずです。
優しさが1番の難関!?人を遠ざけるブチャラティ
優しいならモテまくりじゃんよ~と言いたくなるブチャラティ。でもその優しさが、時に障害となる可能性もありそうです。
というのは、優しいがゆえに周りの人を巻き込まないようにするんですよね~。ボスを裏切った時でさえ、一人で解決しようとしていたし。
荒木飛呂彦(1998年)『ジョジョの奇妙な冒険』56巻 集英社(103頁)
そしてナランチャが入団を希望した際には「学校に行け!」とドヤしたり、ドッピオがセッコから解放された後も「家に帰れ!」なんて言っていたり…花屋の店主にも「かたぎが来るべきではない」と追い返そうとしていました。無垢な一般人をギャングの世界には巻き込みたくなかったのではないでしょうか。
だからよっぽど事情を分かっている人でない限り、ブチャラティは自分から遠ざけようとしてしまうのかもしれません。ましてや家族の大切さを知っている人だし…かな~り人を選ぶんじゃないかな~という気がします。
2. 頭の良さが垣間見えるブチャラティのトーク力
付き合うなら話も楽しい人がいいよね!ということで、次にブチャラティのトーク力についても見ていきます。真面目で熱いリーダーのブチャラティですが、意外とノリの良さを感じるシーンが多いキャラクターでした。
例えばノトーリアスB・I・G戦では、機内から骨の入った飛行機を捨てようとしていましたが、散々みんなをビビらせてから捨てています。
荒木飛呂彦(1998年)『ジョジョの奇妙な冒険』57巻 集英社(155-156頁)
この記事で詳しく触れましたが、個人的にはブチャラティなりのジョークではないかな~…と。だって「つかまれ!」って言った本人が何もつかまっていないんだもんね!
捨てても解決しなかったスタンド攻撃でしたが、それでも場の緊張感をほぐすのには、一役買ったであろうブチャラティの行動。張り詰めた空気の中でも落ち着いているからこそ、飛び出したジョークでした。男の余裕を感じるな…!
スマートなブチャラティのトーク力
次にブチャラティのちょっとスマートなトークについて、考えてみます。要所にスマートさを感じるブチャラティですが、サルディニア島に向かう飛行機を奪う時にも、爽やかにすら感じる身のこなしを見せていました。
荒木飛呂彦(1998年)『ジョジョの奇妙な冒険』57巻 集英社(113-114頁)
やっていることはギャングなのですが、手際よくスマートに相手を拘束してしまいます。しかも今から「飛行機を盗みたいと思っている」と宣言してから。もし暴れられても、即黙せられるという自信があるからこその行動です。
他にもズッケェロ戦では1人追い詰められても、ニャアニャア泣くのはウミネコなんて豆知識で返したり、ペッシ戦では「ダイヤモンドのように固い決意」なんて例えを使ったり…「アリーヴェデルチ!」も、洒落たお別れの台詞に聞こえます。
ただしどのシーンも勝利をほぼ確信した時の台詞なんですよね~…アリーヴェデルチ!はもちろんですが、ズッケェロ戦もペッシ戦もトドメを刺す直前だし。
余裕のある場面では他のメンバーに比べて、スマートで品のあるギャグが目立つブチャラティ。出来る男は喋りも上手いんだな~!これはモテるな~!…と言いたいところですが、余裕のない場面ではどんな言動になるのでしょうか。
余裕がない時のブチャラティのワードセンス
さて基本的にスマートなブチャラティのジョークでしたが、焦っているような場面も検証していきます。まずはノトーリアスB・I・G戦で、トリッシュにゆっくり歩くように指示したこのシーン。
荒木飛呂彦(1998年)『ジョジョの奇妙な冒険』58巻 集英社(81頁)
何とも言えない例えのセンスだな…コメントしづらい。
分かりやすい表現ではあるんですよね~ただ「ゆっくり動く」と例えるのに、トリッシュが「中国人のやる太極拳のように」って言っていたのがより洒落ていただけにね…いや悪くはないんですけど…
ブチャラティの例えはこれに留まりません。それが有名なこちらのシーン。
荒木飛呂彦(1996年)『ジョジョの奇妙な冒険』49巻 集英社(115頁)
うむ。(アヴドゥルの顔で)
こんな時にも例えを忘れないブチャラティですが、やっぱりいつもの品性が欠けている印象ではあります。ただ例えは分かりやすいんだよな~~~~!!!その辺はやっぱりスマートといえば、そうなのかもしれません。
完璧に見えるブチャラティですが、危険なシーンではそれなりに焦ったり、いつもと違う一面を覗かせていそうです。ブチャラティだって人の子なんだもの…!
とは言え普段は品のある言葉のチョイスを見せたり、頭の回転が早いところはやっぱり出来る男なんだよな~さすがブチャラティ。
3. トリッシュへの接し方から見えるブチャラティと異性
最後に紅一点であったトリッシュへの接し方を見ながら、ブチャラティの女性との関わり方を考察してみます。
トリッシュの不安に寄り添うブチャラティ
まずはブチャラティのトリッシュへの寄り添い方について考えてみます。ブチャラティチームの当初の目的は、トリッシュをボスの元に送り届けることです。しかしいざ父親に会って何が起きるのか…トリッシュは自分の行く末に不安を抱き始めました。そんな時にかけたのがこんな言葉です。
荒木飛呂彦(1997年)『ジョジョの奇妙な冒険』55巻 集英社(162頁)
これ、ブチャラティなりの優しさだと思うんですよね~!震えるトリッシュに「大丈夫」なんて言ったところで、「アンタに何が分かるのよッ!」って怒られそうなこの場面。その点、ブチャラティは変な期待を持たせることなく、現実的な未来を伝えています。
一見リアリストすぎるようにも見える発言ですが、ブチャラティは「幸せにくらす」とトリッシュには明るい未来が待っていることも伝えていました。「君の父親はそういう力を持っている」と、父親が守ってくれるだろうという安心感まで与えて。娘を守る、上司も立てる、両方やってしまうところがブチャラティのスゴイところよ…
それでも不安なトリッシュは、エレベーターでブチャラティと手を繋ぎます。で、このつなぎ方がミソ!
左上のコマではトリッシュがブチャラティの手を上から触ろうとするのですが、左の下のコマではブチャラティの手が上に重ねられていました。
荒木飛呂彦(1997年)『ジョジョの奇妙な冒険』55巻 集英社(163頁)
つまりブチャラティが、トリッシュの手を握りなおしているんですよね~!アニメ版だとより分かりやすい描写になっていましたが、不安な女の子にとって、手を力強く包んでもらえることがどれだけ心強いことか…優しい…
人の心に敏感だからこそ、トリッシュに寄り添ったように相手が1番欲しているものを与えることが出来る。それがブチャラティのジェントルマンな優しさなのかもしれません。これはモテるわ…
自信作!?ジッパートイレから見るブチャラティと女心
次にブチャラティのジッパートイレの件と女心について見ていきます。亀の中でトイレに行きたいと訴えるトリッシュに、ジッパーで即席トイレを作って「これで解決だ」って言っちゃうあの場面です。
荒木飛呂彦(1997年)『ジョジョの奇妙な冒険』54巻 集英社(55頁)
何も解決してない。
いや解決してはいるのよ!だけどトリッシュ的にはえぇっ…って感じな訳で。ここでけっこう触れたんですけど、「解決」したのはあくまでトイレを作ったことであって、女性が安心して使える環境になったのではないんですよね~…
ブチャラティのチームが使うのであれば、これで解決です。が、衛生観念が高いトリッシュに、外に男がいる部屋でクローゼットを閉めてしゃがんで用を足すなんて、無理なのよ!
だけどそこでトイレヨシッ!となってしまうのが、ブチャラティ。幼くして母親と別れたせいなのか、ギャングという男社会に身を置くせいなのか…とにかく男前すぎる解決方法になってしまった訳です。
トリッシュを混乱に陥らせたトイレを作ったブチャラティ。もう少し女性向けのものを作ってあげても良かったんじゃないかな~という気はします。とはいえトリッシュが文句を言えば、優しいブチャラティなら作り直してくれるかもしれません。あんまり期待は出来なさそうだけど…
それでもモテるブチャラティ
さて女心が分かっているのかちょっと怪しいブチャラティですが、その後のトリッシュとの関係を見てみます。ジッパートイレの件でさぞトリッシュもお怒りか…と思われるところですが、そこはブチャラティ。
荒木飛呂彦(1998年)『ジョジョの奇妙な冒険』60巻 集英社(19-20頁)
モテてる。さすが出来る男…
まぁ一応手も繋いじゃっているしねぇ…そりゃ~気にもなるか…というのもありますが、なんだかんだでやっぱりブチャラティは優しいからなんですよね。その最たるものがトリッシュのために家を用意しようとするシーン。
荒木飛呂彦(1999年)『ジョジョの奇妙な冒険』61巻 集英社(132-133頁)
これ、場所的にブチャラティの実家では?という気がする。
とにかくいくらトリッシュに身寄りがないとは言え、自分の持ち家を差し出すなんてなかなか出来る事ではありません。この辺りがブチャラティの懐の広さなんだよな~!トリッシュには伝わらなかった言葉でしたが、ブチャラティのこのような一面はどこかで見えていたはずです。
そんなブチャラティの優しさに気づいていたからこそ、トリッシュは気にかけていたのかもしれません。うっかりデリカシーが仕事してないトイレを作ったりもしたけれど、それ以上の深い優しさがあったからこそなのです。そりゃ~~~異性からだってモテるよな~~~~!!!
最後に…ブチャラティのモテ度を判定!
最後にブチャラティのモテ度を判定です!
喋りが楽しい度 ★★★★☆
女心が分かる度 ★★★★☆
この判定、5点満点だったはずなんだけど???
5点じゃ足りないのよ…だって優しさの塊が服着て歩いているようなもんだし、ブチャラティって。
でもさ、そもそもブチャラティなんてみんな好きでしょ?どうせモテるって分かってたでしょ?って言う…
こんな人、老若男女みんな大好きだよ!世界中が大好きだよ!モテ判定する意味なかったじゃんね!はい解散!!アリーヴェデルチ!!!
ジョジョの5部の記事はこちらもどうぞ~!