【ジョジョ英語】空条承太郎の名言は英語で何という?【3部エジプト編】

ジョジョ英語

ジョジョの奇妙な冒険の第3部「スターダストクルセイダース」の主人公・空条承太郎。ジョジョシリーズを代表する人気キャラクターで、最強のスタンド・スタープラチナの使い手です。

そんな空条承太郎の名言は、英語吹替版ではどのように訳されたのでしょうか。今回はエジプト編のリスニングに挑戦してみました!

3部前半はこちら。

【ジョジョ英語】空条承太郎の名言は英語で何という?【3部前半】
ジョジョの奇妙な冒険の第3部「スターダストクルセイダース」に登場した、空条承太郎の名言の英語訳をご紹介します。英語吹替版での訳と、訳のポイントを解説しています。今回は第3部の前半部までの名言を載せています。

さあ!賭けるか賭けないのか!

さあ! 賭ける(コール)か! 賭けないの(ドロップ)のか!ハッキリ言葉に出して言ってもらおうッ! ダービィー
荒木飛呂彦(1991年)『ジョジョの奇妙な冒険』23巻 集英社(119頁)

オシリス神の使い手である、ダニエル・J・ダービーとの一戦における承太郎の名言です。DIOのスタンドの秘密を賭けさせられ、承太郎にこのセリフで追い詰められていました。
英語訳はこちら。

Come on! Are you gonna call my bluff or fold.
Decision time, spit it out already, D'Arby!

bluff=だます、ブラフをかける
fold=ポーカーにおける「降りる」の意味
spit it out=早く言え

 

日本語版でも承太郎の声優・小野大輔さんの凄みのある声で責められていたダービー兄ちゃんでしたが、英語版でもちゃんと追い込まれています。

"Come on!"、"Decision time"、 "spit it out"と、承太郎に急かされていますね~!
日本語版に比べて、より「今すぐ決めろ!」という感じが伝わってきます。

DIOの秘密を賭けなくてはいけないという恐怖も見どころのこのシーン。高校生とは思えぬ承太郎の詰め寄り方も、ダービー兄戦の勝因の1つになった名場面でした!

こういう時はハゲますもんだぜ

やれやれ こういう時はハゲますもんだぜ…「一回のオモテだ…まだ始まったばかりだ ガンバレ 承太郎」ってな
荒木飛呂彦(1992年)『ジョジョの奇妙な冒険』25巻 集英社(112頁)

アトゥム神の使い手・テレンス・T・ダービーと、野球ゲーム「Oh! That's a baseball」で対戦した時の承太郎の名言です。ゲーム初心者の承太郎の様子に、落胆するジョセフへの一言でした。英語訳はこちら。

This is the worst pep talk I've ever heard.
You should be more encouraging.
Try something like "It's only the first inning. You can still make a comeback."

pep talk=叱咤激励
make a comeback=復活する

 

pep talkとは、スポーツなどの試合前に監督が叱咤激励するスピーチのこと。
pepには元気や気力といった意味があります。

直訳としては「今まで聞いた中で最悪の叱咤激励だぜ。もっと励ますべきだぜ…こんな風にやってくれ『たった1回の表だ。まだ取り返せるぞ』ってな」という感じ。
日本語版とほぼ同じ意味でした。

ところで、英語訳では「ガンバレ 承太郎」の部分はないみたいです。
承太郎の「可愛い孫を応援してくれよおじいちゃん」という感じが微笑ましかったのに、残念~!

バレなきゃイカサマじゃねえ

バレなきゃあイカサマじゃあねえんだぜ
荒木飛呂彦(1992年)『ジョジョの奇妙な冒険』25巻 集英社(112頁)

同じくテレンス・T・ダービー戦での、承太郎の名言。承太郎がイカサマをしていることに気づき、焦るダービー弟に対しての一言でした。
ダービー兄の言葉を用いた洒落たセリフでしたが、英語訳はこんな感じです。

It's like your brother used to say,
"This is just a dance of deception where the loser cries first."

used to=よく~したものだ
deception=欺くこと


dance of deceptionは何と訳せばいいんだろう…

訳としては「お前の兄貴がよく言ってたぜ『これは敗者が先に泣くdance of deceptionだ』」

なのですが、「イカサマの躍動」あたりが妥当でしょうか…
イカサマ同士が躍動しあって先に泣いた方が負けだぜーのようなニュアンスですかね…

ただし正義の味方だ

そうだ 味方だぜ ただし正義の…… 味方だ…
荒木飛呂彦(1992年)『ジョジョの奇妙な冒険』27巻 集英社(14頁)

DIOの館に潜入後、ヌケサク戦での承太郎の名言。女性に化けたヌケサクを助けると見せかけて、殴りかかった時の一言でした。
英語訳はこのような感じです。

That's right.
Real good at punching evil in the face.


Real good at=~がとても得意

 

直訳的には「そうだ。悪者の顔を殴るのが、すげー得意だぜ」
「顔を殴るのが得意」って面白い言い方だな。

英語版では、「正義の味方」のようなニュアンスはなく、「悪者を殴るのが得意」という言葉に置き換えられています。

おれが時を止めた…

おれが時を止めた…9秒の時点でな…そして脱出できた…やれやれだぜ…どんな気分だ?
動けねえのに背後から立たれる気分はよ?これからッ!てめーをやるのに!1秒もかからねーぜッ!
荒木飛呂彦(1992年)『ジョジョの奇妙な冒険』28巻 集英社(147頁)

DIOとの最終決戦での承太郎の名言。時を止めたDIOに対して、時を止め返した時の承太郎の一言でした。
少し長いですが、英語訳はこちらです!

I stopped time at 9 seconds, and it's a good thing I did.
It gave me a chance to escape. Good grief, you idiot.
Here's the thing, since your frozen like that destroying you will only take a second!

it's a good thing~=~して良かった
here's the thing=実は、要は

 

直訳としては、こんな感じでしょうか。
「俺が9秒の時点で止めて良かったぜ。逃げる時間があったからな。やれやれだぜ、この間抜け野郎。
要は、お前が動けなくなってから、やるのにたった1秒でいいってことだ。」

「どんな気分だ?動けねえのに背後から立たれる気分はよ?」の部分が、全部カットされていました。DIOへの圧を感じさせる部分なので、カットは意外でした。
英語吹替版の承太郎のセリフは、すごくシンプルな言い回しが多い印象です。

てめーはおれを怒らせた

てめーの敗因は… たったひとつだぜ……DIO…たったひとつの単純な答えだ………『てめーはおれを怒らせた』
荒木飛呂彦(1992年)『ジョジョの奇妙な冒険』28巻 集英社(166頁)

同じくDIO戦で、DIOの敗因を表した承太郎の一言でした。承太郎を代表する名言として有名ですが、英語訳はこちら。

You only made one mistake. One that got you killed.
DIO, this whole thing might have ended differently, but, you went and pissed me off.
Was it worth it?

piss me off=俺を怒らせる
worth it=値する


おっ、英語版のが詳しいですね~!
直訳はこのような感じでしょうか。
「お前はたった一つだけ間違いを犯し、そのせいで殺された。ディオ、全ては違う結末だったかもしれないんだぜ。だがお前は俺を怒らせた。その価値はあったのか?」


「one mistake=承太郎を怒らせたこと」
を犯したのが敗因だよ、というニュアンスです。

もし承太郎を怒らせなかったら、DIOが勝利する結末だったかも。
つまり勝負は紙一重だったということが、分かりやすく表現されています。

ちなみにpissは、小便の意味ですが、I'm pissで「怒ってる!」のような意味にもなります。

無理だとか無駄だとかいった言葉は聞きあきた

「無理」だと? この旅は無理なことばかりして来た旅だった…
無理だとか無駄だとかいった言葉は聞きあきたしおれたちには関係ねえ
荒木飛呂彦(1992年)『ジョジョの奇妙な冒険』28巻 集英社(173頁)

DIO戦後に、ジョセフの蘇生は無理だというSPW財団の救急隊員に対し、承太郎の放った名言。
確かに無茶な旅でしたよね…英語訳はこちら。

Don't give me that.
You could call everything we've done on this journey impossible.
I'm tired of hearing words like impossible or futile.
They all mean nothing to us.

Don't give me that=何を言っているんだ
tired of~=~にうんざりしている
futile=無駄

 

大体の意味は同じですが、「この旅は無理なことばかりして来た旅だった…」はYou could call~のように
「お前らは俺たちがこの旅でしてきた全てを無理だというかもしれない」
という訳でした。

Don't give me thatは、「とぼけないで」「言い訳しないで」のような意味でも使われます。
今回は蘇生は無理でしょという言葉に対する返答なので、「何を言ってるんだ」のようなニュアンスが良さそうです!

終わったよ…

花京院!イギー!アヴドゥル! 終わったよ……
荒木飛呂彦(1992年)『ジョジョの奇妙な冒険』28巻 集英社(182頁)

DIOの死体を日光で葬り去り、共に旅をしてきた仲間に全てが終わったことを報告する、承太郎の名言です。あの承太郎が「終わったぜ…」ではなくて「終わったよ…」だなんて…承太郎の優しさがあふれる3部屈指の名シーンです。英語訳はこちら。

Kakyoin! Iggy! Avdol! It's over...

over=終わった


そのままのシンプルな訳でした!


ところでこのoverですが、「終わった」を言い表せるとっても便利な表現です!
例えば、テストが終わったよ~と言いたい時には「the exam is over」のように使えます。

忘れたくてもそんなキャラしてねえぜ

忘れたくてもそんなキャラクターしてねえぜ…てめーはよ 元気でな……
荒木飛呂彦(1992年)『ジョジョの奇妙な冒険』28巻 集英社(185頁)

旅の最後に承太郎がポルナレフへ送った、別れの名言です。
ファン全員が「確かに~!」と言いたくなった承太郎の一言でしたが、英語訳はこちらです。

You wouldn't be able to forget about you even if we wanted to, Polnareff.
You'll be well.

even if~=たとえ~でも
You'll be well=元気でね


ほぼそのままでした!
「キャラクター」という言葉を使っているかどうか、というポイント以外同じです。

このシーンはOVA版もアニメ版も、あの強面の承太郎の目が潤んでるのが良いですよね~!
本当は心が優しい子だもんね…

まとめ:空条承太郎の名言は英語でも味わい深い!

ジョジョの奇妙な冒険の第3部「スターダストクルセイダース」エジプト編における、空条承太郎の名言の英語訳をご紹介しました。原作と違う表現だったり、状況が細かく表現もあるので、英語吹替版を聞くと、よりストーリーが味わい深くなるかもしれません。

ぜひ英語吹替版の表現を聞きつつ、原作のストーリーも楽しんでみてくださいね~!

3部前半の承太郎の名言はこちら。

【ジョジョ英語】空条承太郎の名言は英語で何という?【3部前半】
ジョジョの奇妙な冒険の第3部「スターダストクルセイダース」に登場した、空条承太郎の名言の英語訳をご紹介します。英語吹替版での訳と、訳のポイントを解説しています。今回は第3部の前半部までの名言を載せています。

参考教材:
津田尚克, 2020, 『Jojo's Bizarre Adventure Set 3: Stardust Crusaders Battle In Egypt』, Warner Bros.



 

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