ジョジョの奇妙な冒険では、人物の言動や性格にまで影響を及ぼす肉の芽が登場しました。
今回は肉の芽とは何だったのか、花京院とポルナレフの変化を中心に考察してみました。
1. 肉の芽が花京院とポルナレフにもたらした変化
最初に2人の身に起きた変化を見ていきます。色々ありましたよね~~~!ファッションが派手になるとか、操り人形持ち出すとか、旅行者のフリを始めるとか。肉の芽、ギャグセンスを開花させる説。
性格面も花京院は「勝者が正義、敗けたやつが悪」「女医の怪我は承太郎の責任」と超ヒーラー気質へ、ポルナレフは騎士道精神を残しつつも、妹の敵討ちではなくアヴドゥルらを始末することが目的に…そして注目したいのがアヴドゥル戦でのポルナレフのこの台詞です。
おれのスタンド…「戦車」のカードの持つ暗示は”侵略と勝利”
荒木飛呂彦(1990年)『ジョジョの奇妙な冒険』14巻 集英社(31頁)
「勝利」はいいとして、「侵略」はかなり悪役っぽい印象の言葉ですよね~…そもそも騎士道精神あふれるポルナレフなので、本来は他人を侵略してやる!なんて性格ではないはず。タロットカードとの関係の話でも触れたとおり、「戦車」は「前進」「勝利」「決断」「成功」などを象徴しますが、侵略は本来の積極性が過剰に暴走した結果なのかもしれないよね。
なんだかタロットカードと関係がありそうな肉の芽の効果。ということでここからは2人の性格の変化とタロットカードの関係について見ていきます。

2. 花京院とポルナレフのタロットカードと肉の芽の関係
さてタロットカードではカードの上下が正常時を「正位置」、上下反転した状態を「逆位置」と呼び、向きの違いによってカードの持つ意味が変化します。例えば花京院の「教皇」の正位置はこちら。
正位置のキーワード
社会性・道徳性・秩序・保守的・誠実・法の遵守・尊敬・寛大・優しさ・平等・規律・広い視野・ルール・助言・常識・信頼・包容力・解決・穏やか・父性・形式・枠組み・調和タロットパレット「タロットカード【5:法王】意味・解釈を正位置・逆位置別解説|恋愛・仕事・悩み別」
花京院らしさ満開の1枚ですよね~!プロフィールの「寛大で優しく、相手のことを思いやる」「控えめだがチームの和を保とうとする気持ちは誰よりも強い」という記述ともドンピシャ。一方で逆位置も見てみると…
逆位置のキーワード
無慈悲・融通がきかない・束縛・押し付けがましい・不道徳・不信感・虚栄・頑固・不安定・閉塞感・狭い視野・建前・きれいごと・先入観・思いこみ
タロットパレット「タロットカード【5:法王】意味・解釈を正位置・逆位置別解説|恋愛・仕事・悩み別」
普段の花京院らしくないんだよな~…むしろ承太郎との一戦で女医を傷つけ、責任をなすりつけるなど、DIOに従っていた頃の様子を思い出すところではないでしょうか。

ポルナレフの「戦車」の正位置はこちら。
正位置のキーワード
勝利・成功・積極的・可能性・行動力・自制心・勇気・チャンス・克服・自信
タロットパレット「タロットカード【7:戦車】意味・解釈を正位置・逆位置別解説|恋愛・仕事・悩み別」
考えるより先に行動するポルポルくんそのもの!逆位置も見てみると…
逆位置のキーワード
困難・暴走・障害・失敗・葛藤・衝動・停滞・空回り・混乱・トラブル・迷い・恐れ
タロットパレット「タロットカード【7:戦車】意味・解釈を正位置・逆位置別解説|恋愛・仕事・悩み別」
妹の敵討ちという目的が吹っ飛び、DIOのために戦いに赴いた姿は暴走や停滞そのものでは…?
とすれば肉の芽は、タロットカードを正位置から逆位置に変える働きがあるのではないでしょうか。スタンド使いとしても自分の意志や未来を切り開くためではなく、DIOへの依存や狂信のためにと、スタンドを動かす動機が変わってしまうのかもしれないよね。逆位置は正位置の意味が暴走したり、喪失したような意味を持つので、肉の芽が刺さるとカードの暗示が過剰に働き、本来の精神の輝きを失ってしまうんじゃないかな~…
ただ騎士道精神を失わなかったポルナレフは、ギリギリ逆位置になりきらなかったのかもしれないよね。精神力が強すぎたのか、瞬間的に金属装甲のシルバーチャリオッツを出していて肉の芽が刺さり切らなかったのか、あるいは脳がちょっと小さかったのか。まさかと言いたいが、ポルポルくん色々規格外だからな…

3. 承太郎とジョセフが「肉の芽を引き抜く」「破壊する」ことの意味
最後に肉の芽を引き抜き、破壊するという行為についてです。承太郎がスタープラチナでせっせと抜いて、ジョセフが波紋で破壊してにくめないやつにしていましたが、これは「タロットカードを逆位置から正位置に戻す」「二度と逆位置に戻らないように固定する」行為とも言えるのではないでしょうか。
実際に肉の芽が引き抜かれた後、花京院は冷静で優しく仲間思い、ポルナレフは失敗を恐れずに勝利を目指して進んでいく性格として最期まで戦いましたよね~!それは両者のタロットカードの正位置が暗示する本来の精神の輝きだったはず。
そして承太郎のタロットカードは「星」の暗示で、正位置の意味は「可能性」「信頼」「潜在能力を生かす」「実現する」、ジョセフの「隠者」は「本質を見抜く」「深淵」「真実」など。ジョースター家らしい力強いカードですが、そんな意味を持っているからこそ、花京院らを絶対に助けられると可能性を信じ、肉の芽のせいで隠れてしまった本性を取り戻す役割を担っていたのかもしれません。

まとめ:肉の芽は花京院とポルナレフのタロットカードの位置を変化させていたのでは
肉の芽について考察してみました。花京院とポルナレフの行動の変化を見るに、肉の芽はタロットカードを正位置から逆位置に変えてしまう働きがあったのではないでしょうか。
また承太郎とジョセフが肉の芽を抜き破壊することが、タロットカードを正位置に戻して固定すると意味づけられるのも面白いところですよね~!特に承太郎は、星が古代から道しるべだったように、正しい道へと導いていく存在にも見えてくるところ。意外と奥深いぞ肉の芽…!






