なぜシーザーはひまわり好き?誕生日やシャボン玉と古代ローマの関係

ジョジョコラム
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ジョジョの奇妙な冒険2部に登場したシーザー。シャボン玉の技を使い、頭部には羽飾りをつけていました。

今回はシーザーのシャボン玉や羽について、古代ローマやイタリアから元ネタを考察してみました。


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1. シーザーがシャボン玉を使うのは古代ローマ由来!?

まずはシーザーのシャボン玉についてです。石けん水に波紋を流す技でしたが、石けんは古代ローマで誕生したとされています。そのきっかけは神にささげる羊を焼いたときの脂と、燃やした木によるアルカリ性の灰が混ざって土に染み込み、それが近くの川に流れ着いた時に汚れを落とす泡となったこと。石けんの「Soup」の語源も、古代ローマ神殿のあった「サポーの丘(Mount Sapo)」に由来するそうです。

つまりシーザーが操るシャボン玉は、古代ローマに歴史を持つ技ともいえるんですよね~~~!イタリア人としての血統に強いプライドを持つシーザーらしい技術に見えてくるのでは…!?

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シャボン・レンズの元ネタも!?シーザーと古代ローマの関係

シャボン・レンズについても見ていきます。シャボンカッターを使って太陽光を一点に集める技でしたが、古代ローマの時代には似た戦法が登場していました。それがこちら。


By Giulio Parigi - [1], Public Domain, Link

太陽光で船を燃やしていますよね~!真っ黒に感光しろ~~~~~!!!と言わんばかりの大作戦ですが、こちらは紀元前214年頃のシラクサ防衛戦(ローマ帝国vs今のシチリアの戦いね)で、学者アルキメデスがローマ艦隊を攻撃するために発案しました。巨大な鏡をレンズにして太陽光を集めたその原理は、まさにシャボン・レンズそのもの。シーザーのあの技も、実は古代ローマの歴史が元ネタだったりして…!

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2. シーザーの頭の羽と古代ローマやイタリアとの関係

次にシーザーの頭の羽飾りを見ていきます。両こめかみの後ろあたりに羽をつけており、アニメ版などでは白でカラーリングされることが多いようです。


荒木飛呂彦(1989年)『ジョジョの奇妙な冒険』10巻 集英社(95頁)

羽と頭でまず思い出すのが、古代ローマの兜。側頭部に羽飾りがついたものから羽が横に広がるド派手なデザインまで、時代や階級などにより様々な兜が使われました。例えばこちら。

davide ferro - originally posted to Flickr as SNC10132, CC 表示 2.0, リンクによる

シーザーの頭飾りのように、両サイドに羽が施されていますよね~!他にもギリシアから持ち込まれた兜には、本物の羽をつけるなど、イタリアと羽は古代から関わりがあるようです。

さらに注目したいのが、イタリア陸軍のアルピーニが着用する帽子。アルピーニはイタリアの山岳地帯の防衛のために組織された隊で、帽子につけた黒い羽がシンボルです。


By Noclador - Own work, Public Domain, Link

長い羽に丸っこい留め具というデザインは、シーザーにかなり近いですよね~~~~~!羽は勇気、決意、犠牲の精神を象徴しているそうで、彼の人生とも重なるところ。そしてこの羽、写真では黒ですが、アルピーニでは階級が上がると白い羽をつけるのだとか…!

古代から現代にいたるまで頭飾りとして羽を用いてきたイタリア人。シーザーの羽もただのオシャレではなく、古代ローマから続くイタリア人らしさと誇りが詰まったデザインなのかもしれません。

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3. シーザーはなぜひまわりが好きなのか

次にひまわりについてです。シーザーの好きな花だそうですが、ヨーロッパに伝わったのは16世紀半ば頃。古代ローマとは関係がなさそうですが、現代ではトスカーナなどの地域でひまわりが咲き誇る光景(トスカーナ州公式ウェブサイト)がイタリアの名所として知られています。イタリア映画では、第二次世界大戦に翻弄されたイタリア人男女の愛と悲劇を描いた名作のタイトルが『ひまわり』など、イタリアとは縁がありそうなお花です。

でも一番の理由はきっと、ひまわりのイタリア語「girasole」の意味と花の性質じゃないかな~…「girasole」は「gira(回る・向く)」と「sole(太陽)」の意味を持ち、太陽を向き続ける花の姿に由来します。ジョジョと太陽といえば、太陽光と同じ波長を持つ波紋。シーザーのひまわり好きは波紋戦士らしさが表れているのかもしれません。

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4. シーザーの誕生日とカエサルとの関係

シーザーの誕生日の5月13日についても見ていきます。シーザーの元ネタの可能性が濃厚カエサルが神格化され、古代ローマの神々とともに祀られた神殿だったのが、ロ―マのパンテオン西暦609年5月13日には、ローマ教皇ボニファティウス4世により、聖母マリアと殉教者を祀るカトリックの教会に変えられました。カトリックはシーザーの信仰している宗派、キリスト教という点はアニメ版のシーザーのラストシーンを思い出すところでは…?

そんなパンテオンの特徴といえば、屋根に丸い穴が開いていること。建物内部から見てみると…

太陽の光が差し込んでいますよね~!その様子は波紋使いであり、太陽を向くひまわりを愛したシーザーにぴったり!太陽、カトリック教会、5月13日…とやたらと不思議な縁がありますが、シーザーの誕生日はパンテオンの歴史を基にしているのかもしれないよね。

ちなみに元ネタであろうカエサルが暗殺されたのは、3月15日5月13日の数字がシャッフルされているのが興味深いところですよね~…これも偶然なのか…?

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シーザーの誕生日と古代ローマのレムリア祭

最後に古代ローマの行事との関連も少しだけ…古代ローマでは死者の魂を鎮めるレムリア祭という祭事があり、その日程は5月9日、11日、13日の3日間。シーザーの誕生日に最終日を迎えるんですよね~…

レムリア祭では「後ろを向かずに黒豆を投げる」「銅鑼を打ち鳴らす」などいくつかの式次第があります。中でも注目したいのが執行者による9回の宣言です。

 両手を泉の水で洗い清めたのち、体を一回りさせてから、まず黒い豆を受け取り、顔を背けて投げます。けれども、投げているあいだに「私はこれを投げ放ち、この豆によって私と私の一族とを受け戻す」と言います。これを九度唱えて、けっして振り返りません。(中略)それから、もう一度、水に触れ、テメサの銅鑼を打ち鳴らして、亡霊が自分の家から出ていくように祈ります。そして、「父祖の霊よ、出て行け」と九度唱えたのち、振り返ります。オウィディウス(2025年)『祭暦』講談社(302頁)

当時は死者と目が合うと死の世界へ引き込まれてしまうなど、死者は生きている人間を死の世界に引きずり込んでしまうと考えられていたそう。だから黒豆をあげるので出ていってね~!と、家を彷徨う祖先の霊を確実に追い出し、死者との因縁を清算して、自分たちの一族や家族を守ったのだとか。

シーザーも死の間際には、「父や祖父のように何かしなくっちゃ、カッコ悪くてあの世に行けない」と、惨劇の運命を持つツェペリ家の一員としての人生を清算しようとしていましたよね~…黒い豆この世への未練を断ち切る行事であるレムリア祭と、赤いシャボン玉に全てを託し、「死ぬのは怖くない」「俺が見せるのは人間の魂」と宣言してこの世を去ったシーザー。5月13日という誕生日は、古代ローマとの奇妙な対比が浮かび上がってくるのではないでしょうか。

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まとめ:シーザーとひまわり、誕生日やシャボン玉はイタリアや古代ローマと関係がありそう

シーザーと古代ローマについて考察してみました。シャボン玉や羽などにおいて古代ローマと関連づけることができるのは、イタリア人として誇りを持っていたシーザーらしさが感じられるのではないでしょうか。

そして興味深いのが誕生日。霊を鎮める儀式、パンテオンが教会となった日付、カエサル暗殺日…と掘れば掘るほど不思議な共通点が浮かび上がってくるのが面白いところ。イタリア好きの荒木先生なので、誕生日もこだわり抜いて設定していたりして…!

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参考文献
オウィディウス(2025年)『祭暦』講談社
小堀馨子(2011)「古代ローマにおける死者祭祀 : レムリア(Lemuria)再考」『東京大学宗教学年報』 28 p.55-66 https://cir.nii.ac.jp/crid/1390290699577425920(2026年8月10日確認)
日本化学工業協会「no.2 ソーダ製造技術」https://www.nikkakyo.org/upload/plcenter/338_360.pdf(2026年8月17日確認)
Capitolo di Santa Maria ad Martyres「The history of the Pantheon in Rome」https://www.pantheonroma.com/en/pantheon-history/(2026年8月17日確認)
Nathan Heinrich「Who Are The Alpini: Italy's Longest Serving Mountain Military Troops」『All Road Leads to Italy』https://allroadsleadtoitaly.com/who-are-the-alpini/(2026年8月17日確認)
Patrizia Vigolo「A Sea of Black Feathers in Vicenza – The 2024 National Gathering of the Alpini」
https://liveinitalymag.com/a-sea-of-black-feathers-in-vicenza-the-2024-national-gathering-of-the-alpini/(2026年8月17日確認)

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