ジョジョの奇妙な冒険9部ことザ・ジョジョランズ。5巻ではボビー・ジーンらのバトルやハウラーの過去が描かれました。
今回はジョジョランズ5巻の内容から、人物の考察や今後の展開についての予測をしてみました。
4巻までの話はこちら。
1. アッカ・ハウラーとジャイロの奇妙な関係
ウサギの救出、ボビー・ジーンたちとのバトル、アッカ・ハウラーの過去の話が展開された5巻。ストーリー自体はシンプルでしたが、登場人物は濃かったですね~~~!ということで、今回はキャラクターを中心に考察してみます。
まずはアッカ・ハウラーについてです。
荒木飛呂彦(2024年)『The JOJOLands』5巻 集英社
この人、ちょっとジャイロっぽいよね~…イタリア系だし、輪郭の模様も似てるし。
荒木飛呂彦(2005年)『STEEL BALL RUN』5巻 集英社
ジャイロも基本的には顔の周りに四角が描かれていました。君たち親族か?
ハウラー一族はハウラー社の設立をきっかけに、王族子孫の所有で州政府が管理するフアアライ山の北斜面を我が物としたそう。なかなか図々しいですが、とにかくハウラーは王族と関係がある人物ということになります。そしてジャイロもネアポリス王国の死刑執行人の家系であり、国との結びつきがあるという点でも似てるっちゃ似てるかな~…関係の良し悪しは全然違いそうだけど。
さらにSBRのレース開始は1890年、ハウラーの7代前が海難事故に遭ったのは1843年とも比較的時代が近いのも気になります。なんだか微妙な共通点があるジャイロとハウラー一族。8部でジョニィのその後が明かされたように、ジャイロは9部と関連するキャラクターなのかもしれません。
2. ボビー・ジーンとイタリアとの関係
お次はボビー・ジーンについてです。所帯持ちのおじちゃんで、ルルちゃんとコンビを組んでいました。そんなおじちゃんの気になるポイントが背中。全然ファンシーなキャラクターじゃないのに、お花が描かれています。めちゃくちゃ怪しい…
荒木飛呂彦(2024年)『The JOJOLands』5巻 集英社
タンポポのような葉で、花は丸みを帯びているようです。これね~~~多分デイジーだと思うんだよね~…
デイジーはイタリアと関連が強い花らしく、一部ではイタリアの国花だとも、イタリア王国時代の国花とも言われています(資料によって認識が全然違う…)。ただヨーロッパや地中海沿岸が原産ということもあり、いずれにせよイタリアでは長く親しまれている花であることは間違いないようです。
さらにボビー・ジーンのグローリー・デイズは、回転する弾丸のスピードを調整しながらダメージを与える能力です。イタリア、回転といえばツェペリ家なんだよな~…あるいは王族護衛官だったウェカピポとかね。SBRの話、やっぱり再登場するのでは…?
3. ルルちゃんの今後の動向の予想
そして5巻で強いインパクトを残したのがルルちゃん。バグス・グルーヴの能力はもちろん、キレ者で性格も強烈でしたよね~!
ルルちゃんは自分の言い分が通らないとわめく癇癪持ち。特に愛情不足と感じると不安定になるようで、ボビー・ジーンの養子となることを拒否されたことはもちろん、物を買ってもらえないだけでも「愛されていない」と感じるようで感情的になっていました。本人曰く「親がいない」らしく、家庭環境も大きく影響していそうです。
「両親も兄弟も友達も人間はいつか死ぬ」と人生観は非常にドライ。その割にはボビー・ジーンの亡骸に寄り添い、号泣していたところを見るに、かなりの依存体質なんじゃないかな…ボビー・ジーンともそれなりに長くコンビを組んだのかもしれません。
ジョジョ屈指の仲良し(?)の2人の話もあります
ルルちゃんはジョディオ側につく可能性
ボビー・ジーンの死後、ジョディオに連行されることになったルルちゃんですが、今後仲間になる可能性はあるのでしょうか。溶岩の回収指令を受けたのはルルちゃんのみだったところを見るに、ボビー・ジーンよりも信頼され、ハウラーに近い人物のようでした。ジョディオたちとしては簡単に手放したくはないよね~!
でね、ルルちゃんを取り込むのであれば今がチャンスのはず。だってボビー・ジーンを亡くした今、精神的にかなり不安定だろうし、ちょっと優しくすればジョディオ側に転がると思うんだよね…ジョディオたちもこの機を上手く利用する気がします。「DEEDの原本の閲覧目的も追跡もどっちでもいい」と話していたので、ハウラーへの忠誠も強くなさそうだし。
あとね、ルルちゃんってジョディオたち側っぽさがあるんですよね~…家族関係の複雑さ、感情の不安定さはもちろん、「私を好きなら物を買え」「養子にさせろ」と相手を困らせてまで愛情確認するなど、人間社会に上手に馴染めないところになんとなく近さを感じます。そんな人物を上手く利用できるのがメリルなので、ルルちゃんもボスの手のひらで転がされそうなんだよな~…仮に放出するとしても始末するよね、能力もやっかいだし。
もし敵として生き延びたとすれば、複雑な過去を持ちながらも上昇していくジョディオたちと、そこから抜け出せずにハウラーに依存し続けるルルちゃんのような対比として描かれたりとかね。ジョルノとドッピオのような立ち位置だったりして。
バグス・グルーヴの元ネタと能力との関係
最後にバグス・グルーヴの元ネタとの関係についてちょっとだけ…バグス・グルーヴは進行する臓器の順番が決まっているようで、心臓から肺、頭部へと攻撃をします。ウサギや登記所のお姉さんのソフィも肺気腫を起こしたり、心臓や脳にダメージを食らっていました。
で、スタンド名の元ネタと考えられるのは、マイルス・デイヴィスのアルバム名「バグス・グルーヴ」。マイルス・デイヴィスの死因は肺炎、呼吸不全、脳梗塞などと考えられているそうで、スタンド能力の攻撃箇所と近いんですよね~!もしかしたらこんなところも元ネタなのかもしれません。
音楽ネタが詰め込まれまくっている音石明の話
まとめ:ザ・ジョジョランズ5巻からはツェペリ一家との関係、ルルちゃんの動向が予想できるかも?
ジョジョランズ5巻から今後の展開を考察をしてみました。
ルルちゃんの動向も気になるところですが、何といっても怪しいのがツェペリ一家。とにかくジャイロと似てるんよ…ジョジョでは定期的にイタリアの話が出てくるので、今後が楽しみなところではないでしょうか。荒木先生イタリア好きだし、巻頭コメントの写真もヴェネツィアの風景だったしね。
参考文献
大野晴也 JADEC広島(広島県糖尿病協会)「第28回 糖尿病のあった偉人〜世界で一番売れたジャズアルバムを作成したジャズ界の革命児:マイルス・デイビス〜」https://hmadec.hiroshima-u.ac.jp/wp/2023/07/04/%E7%AC%AC28%E5%9B%9E%E3%80%80%E7%B3%96%E5%B0%BF%E7%97%85%E3%81%AE%E3%81%82%E3%81%A3%E3%81%9F%E5%81%89%E4%BA%BA%E3%80%9C%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%81%A7%E4%B8%80%E7%95%AA%E5%A3%B2%E3%82%8C%E3%81%9F%E3%82%B8/(2024年12月19日確認)
Plantia by HYPONeX「カラフルでキュートな花を咲かせるデイジー(デージー)。育て方のポイントや注意点」https://www.hyponex.co.jp/plantia/plantia-15717/(2024年12月19日確認)
ツェペリ関係の話もまだまだあります