ジョジョの奇妙な冒険9部ことザ・ジョジョランズ。寧波戦が行われ、ハウラー家の過去も明らかになりました。
今回はジョジョランズ7巻の内容から、今後の展開について予想、考察してみました。
6巻までの話はこちら。


1. ウサギの決意に見える9部と近年のジョジョのテーマ
7巻はメリル・メイの指を持ってきていたウサギの描写から始まります。唯一自分を「イイ子」と言ってくれたことが心に残っているらしく、「メリル・メイがいなくなったら自分には誰もいない」とまで話していましたね~!
ウサギの家は母親は存命で、バスに轢かれ他界した父親の保険金で金には困っていないと明かされています。ただ「メリル・メイがいなくなったら~」と話すところを見るに、家族関係はあまり恵まれていないのかもしれないですよね~…
メリル・メイだって息子でもないウサギにいつも愛情を注げるわけではありません。ましてや「イイ子」というのも、100%の本心から出た言葉とも限らないよね。それでもウサギが全力で彼女を救おうとするのは、少しでも自分に向き合い、愛ある言葉をかけてくれたメリル・メイにすがって生きるしかなかったからではないでしょうか。生きる理由、自分が存在していいと思える理由が他になかったんじゃないかな~…
その点はパコと父親の関係とも似ていましたよね~!暴力を振るうダメパパですが、日曜日に一緒に釣りをするのが大好きで、父親の弁護費用を稼ごうとまでしていたパコ。親子のほんのちょっとの幸福な時間にすがっているようでしたが、彼もまた自分に愛を与えてくれる人が他におらず、ダメパパのために身を削るしかなかったんじゃないかな~という気がします。
なんだか切ない生い立ちですが、「自分とは何者か」「存在意義は何か」というのは、7、8部など近年のジョジョでよく描かれるテーマ。9部でも物語を通して、ジョディオチームが生きる意味を見つけていくのかもしれません。

2. ザ・ジョジョランズ7巻の登場人物の考察や今後の予想
次に7巻の登場人物に注目してみます。まず目立っていたのがレムチャバン。キー・ウエストとただならぬ関係にあり、戦闘中にも関わらず、ハートだらけのメッセージを送る超乙女でしたね~!レムチャバンは彼氏がいない理由を「男はうそをつく」と述べていましたが、逆に言えばキー・ウエストは素直ゆえに大好きなのかもしれません。2人とも可愛い。
そんな彼女の頭部には2羽のツバメが花を加えているタトゥーらしき模様が描かれています。クラシカルなデザインですが、タトゥーにおいてツバメは幸運、安全、愛情、絆、帰還など、花は愛、純粋さなどを表しているそう。キー・ウェストとの絆や愛情、帰還して料理を作ってあげようとする姿勢を思い出すところではないでしょうか。乙女すぎるじゃんよ~!
そしてもうひとり気になったのがルルちゃん。見てよこの生活!
荒木飛呂彦(2025年)『The JOJOLands』7巻 集英社
座り方120点満点。態度がデカい。
おもちゃ、お菓子、本など子供が喜びそうなものがたくさん!メリル・メイの「1日かくまうのに3000ドルかかる」という話が本当かはさておき、そこそこ金はかかっていそうだよね。
でもこれこそがメリル・メイの戦略なのかもしれません。ルルちゃんのことはハウラーの仕事を請け負っている時点で、かなり訳アリの子供と踏んでいるはず。先述したウサギやパコなどのように、訳アリの子供に少し愛情を与えれば、信頼関係を築けること、自分の配下に置けることをメリル・メイは経験上知っています。
だからルルちゃんへの手厚い待遇もきっと、手元に置いておきたいための作戦なんじゃないかな~…ルルちゃんも依存体質だったので、メリル・メイの優しさにハマって、しばらくはハウラー側に戻らないかもしれないよね。
ジョジョではファッションにも意味のある話

3. ハウラーとジョースター家のとの関係
7巻終盤ではハウラー家の祖先が書き残した溶岩についての日記が登場しました。
荒木飛呂彦(2025年)『The JOJOLands』7巻 集英社
恐らく数字は金のこと、金を操る溶岩は雷で噴き出して残ったもののこと=ハウラーが持っていた落雷が通過した十字架のことのようです。つまりハウラーは溶岩パワーを手に入れたことになります。
でね、ハウラーの世代は「落ちていく」とのことで、それを止めるためにご先祖様は溶岩のヒントを残していたそう。溶岩という絶対的な幸運の力を身につけよ!ということなんでしょうね~!
でもさ、それなんか楽してない?ジョジョの人間賛歌じゃなくない?という気もするよね。恵まれない境遇に生まれた運命に逆らい上昇しようとするジョディオらに対し、ハウラーは自ら人生の流れにチャレンジするというより、下降を止めるためにご先祖の力を借りて安泰を求める姿勢に見えるというか…
見方によっては下降していく運命に対し、溶岩の力で再上昇を目指していると言うこともできます。が、キー・ウエストに当たり散らしたりと、ピンチに向き合う覚悟がなさそうだしな~…荒木先生も「上昇下降を繰り返す主人公は嫌い」と公言しているしな~…ジョディオサイドにつくことはなさそうな人物です。
そして気になるのが、ハウラー家が代々受け継いできたこの本ね。
荒木飛呂彦(2025年)『The JOJOLands』7巻 集英社
表紙には9つの八芒星が。ジョジョで9つの八芒星といえば、承太郎の星のタロットカードを思い出します。
荒木飛呂彦(1990年)『ジョジョの奇妙な冒険』14巻 集英社(68頁)
まさかの承太郎の転生来ちゃう…?
うそだろ承太郎~~~!!!と言いたくなるよね~!ただキリスト教において八芒星は、イエス・キリストの誕生時に3人の博士が星を頼りに訪ねてきたという話である「ベツレヘムの星」の星の形でもあります。この話が承太郎のもとにアヴドゥルや花京院といった仲間たちが集まってくる様子と似ており、やはり承太郎との共通点が感じられるんですよね~…6巻でも星のに関する絵画やジョセフとの関係が出てきたので、何かしらジョースター家との関連があるのかもしれません。
ハウラーもまたジョースター家と同じく、その血筋に生まれた以上避けられない運命があります。ただハワイ州管轄の土地を有無を言わせず私物化したり…と運命との対峙の仕方には悪役っぽさが否めないハウラー家。今後も承太郎やジョースター家との関わりが続くのか、気になるところです。

まとめ:ザ・ジョジョランズ7巻はウサギやルルちゃんの今後、承太郎との関係が予想、考察できそう
ザ・ジョジョランズ7巻から今後の展開を予想、考察してみました。誰にも褒めてもらえなかったウサギ、レムチャバンの衝撃の恋愛模様、ルルちゃんの暮らしぶりなど細かな設定が面白いですよね~!
そしてハウラーと承太郎ね!6巻からやたらジョースター関連の描写が登場していますが、本当に承太郎らとの関わりがあるのか気になるところではないでしょうか。承太郎の転生であろう人物にはアイリーンの父、虹村京など複数が挙げられますが、さらなる転生人物が出てきたりして…!?
転生や承太郎の話いろいろ。承太郎、出てきてほしいな~











