ジョジョの奇妙な冒険の2部「戦闘潮流」の主人公・ジョセフ・ジョースター。明るくお調子者でありながら、仲間思い。華のあるキャラクターでした。
そんなジョセフ・ジョースターの名言は英語吹替版では、どのように訳されたのでしょうか。聞き取りに挑戦です!
2部の名言の英語訳はこちら。
逃げるんだよォ!
逃げるんだよォ!スモーキー!!どけーッ!ヤジ馬どもーッ!!
荒木飛呂彦(1988年)『ジョジョの奇妙な冒険』6巻 集英社(62頁)
ジョセフの必殺技の名言です。3部でも出てきましたね~!英語訳はこちら。
as fast as I can=出来る限り早く
Make way=道を開ける
out of the way=道を開ける、邪魔なのでどく
「全速力で走れ!道を開けろー!どけ!邪魔だ―!」のような直訳でした。とにかく逃げたいことが伝わってくる訳でした。
ところで、この後スモーキーが「なんだこの男ーッ」と返すのですが「This guy's insane!」と訳されていました。insaneは「狂ってる」の意味なので、「この男、狂ってるー!」のような意味です。まぁ確かに…!
ハッピーうれピーよろピくねー
ハッピーうれピーよろピくねー
荒木飛呂彦(1988年)『ジョジョの奇妙な冒険』7巻 集英社(12頁)
サンタナに初対面で言わせようとした名言。人見知りという概念がなさそうなジョセフですが、英語訳はこちら。
silly=愚か、馬鹿
pearly whites=笑顔
「ハッピーをくれ 馬鹿になれ 笑顔を見せてくれ!」の意味になります。pearly whitesは直訳が「真珠のような白」で、笑顔の意味になります。
途中までhappy、sillyと韻踏んでいるのに、最後だけperly whitesなんですね…惜しい…!でも内容的にはジョセフのラフな感が出ています!サンタナ相手にこれ言えるのすごいな…
嫌いな言葉は「努力」と「ガンバル」
オー!ノーッ おれの嫌いな言葉は一番が「努力」で2番目が「ガンバル」なんだぜーッ
荒木飛呂彦(1989年)『ジョジョの奇妙な冒険』8巻 集英社(73頁)
ワムウにつけられた死のリングを取り除くために、修業が必要となったジョセフの名言。ジャンプの主人公とは思えない発言ですが、英語訳はこちら。
grind=努力する
least=最小
「オーノー!努力とガンバルは英語の中で俺が1番嫌いな言葉なんだぜー!」のような意味でした。
「おれの嫌いな言葉は」の部分が「おれが英語で嫌いな言葉は」のように、in the English languageという言葉が入っています。
…とか言いつつ、歴代主人公の中でも1,2を争うくらい努力したジョセフ。ジョセフはこれだからいいんですよ、これが…
たばこ逆だぜ
リサリサ先生 たばこ逆だぜ
荒木飛呂彦(1989年)『ジョジョの奇妙な冒険』10巻 集英社(138頁)
シーザーの死に直面したリサリサへのジョセフの名言。冷静なフリをするリサリサが、煙草を吸おうとするシーンでの一言です。英語訳はこんな感じでした。
backwards=逆
原文そのままの訳です。backwardsはlooked backwardsで「後ろを振り返る」のようにも使えます。
「たばこが逆」という言葉だけで、リサリサの動揺っぷりをすごく上手く表している名シーン。そしてこのセリフからの、シーザーの血液、ジョセフの絶叫、リサリサ号泣という流れが印象的な場面です。
生き残るためには手段は選ばないもんね
生き残るためには 手段は選ばんもんネーボクチャン
荒木飛呂彦(1989年)『ジョジョの奇妙な冒険』11巻 集英社(60頁)
ワムウとの戦車対決で、戦車の下に小石を仕掛けてスタートダッシュを失敗させたジョセフの名言です。英語訳はこちら。
I don't care=気にしない
offend=怒らせる、傷つける、ルールを破る
「生き残るためならルールを破ろうが気にしないもんねーボクチャン」のような意味です。
I don't care who I offendはoffendを「怒らせる」と訳するのもアリかもしれません。「誰を怒らせても気にしないもんねーボクチャン」の意味になります。バレなきゃイカサマじゃないんだもんね~!
またまたやらせていただきましたァん!
ま…またまたやらせていただきましたァン!
荒木飛呂彦(1989年)『ジョジョの奇妙な冒険』11巻 集英社(102頁)
ワムウ戦で神砂嵐を避けて、ワムウに波紋を食らわせたジョセフの名言です。英語訳はこちら。
apparently=どうやら
manage to~=何とか~する
直訳的には「どうやらまた生き残ったみたいだぞ」のような意味です。
日本語の「ま…」の部分がapparentlyに当たり、どうにか生き残ったというニュアンスがうかがえます。細かな部分まで再現してて、こだわりを感じる訳でした!
まとめ:ジョセフ・ジョースターの名言は、英語訳でも明るくお茶目!
ジョジョの奇妙な冒険の第2部「戦闘潮流」での、ジョセフ・ジョースターの名言の英語訳をご紹介しました。
日本語に忠実な訳もあれば、英語ならではの言い回しがされているものもありました。同じ意味でも、表現の違いを比較しながら、楽しんでみてくださいね~!
2部の名言の英語訳はこちらもどうぞ~!
参考教材:
津田尚克, 2020, 『Jojo’s Bizarre Adventure Set 1: Phantom Blood And Battle Tendency』, Warner Bros.