【ジョジョ英語】虹村億泰の名言は英語で何という?【4部】

ジョジョ英語

ジョジョの奇妙な冒険の第4部『ダイヤモンドは砕けない』に登場した虹村億泰。東方仗助の良き相棒として活躍し、「トラサルディー」では絶妙な食レポも披露しました。

そんな虹村億泰の名言は英語だと何と訳されたのでしょうか。聞き取りに挑戦してみました!

【ジョジョ英語】東方仗助の名言は英語で何という?【4部】
ジョジョの奇妙な冒険の第4部「ダイヤモンドは砕けない」の主人公・東方仗助の名言の英語訳をご紹介します。英語吹替版の仗助の髪型は、サザエさんじゃなかった!?口癖のグレートは英語ではどんな訳?英語吹替版での訳と、訳のポイントを解説します!

https://bijutsujojo.com/rohan-english/



後におれをかばってくれたよなあ

兄貴はよ…ああなって当然の男だ…まっとうに生きれるはずがねえ宿命だった でもよ…でも兄貴は最後にッ!おれの兄貴は最後の最後におれをかばってくれたよなあ~っ 仗助~見てただろォ~?
荒木飛呂彦(1993年)『ジョジョの奇妙な冒険』30巻 集英社(185頁)

兄の形兆が殺された時の億泰の名言です。兄弟愛を感じるシーンでしたが、英語訳はこちら。

Bro...I knew it was only a matter of time before this happened.
I knew all the bad things he did in his life would catch up to him one day.
But still, in the end, my brother, my brother used his dying moments to save my life, didn't he?
Josuke, you saw it right?!

catch up=追いつく

 

こんな訳です。
「兄貴…こうなるのは時間の問題だと思っていた。兄貴が人生でやった悪いことは、いつか彼に降りかかると思っていた。それでも最後に、兄貴は…兄貴は死ぬ間際に俺の命を救ってくれたよなあ~?仗助、見てただろォ~!?」

「ああなって当然の男だ…まっとうに生きれるはずがねえ宿命だった」の言い方がちょっと違う訳ですね~!

catch upは追いつくの意味ですが、「形兆がやった悪いことがいつの日か彼にcatch upする」という文章だったので、「降りかかる」と訳してみました。いつか自業自得になると思ってたぜェ~というニュアンスです!

3日間砂漠をうろついて初めて飲む水っつーかよぉ

なんつーか気品に満ちた水っつーかたとえるとアルプスのハープを弾くお姫様が飲むような味っつーか スゲー爽やかなんだよ…3日間砂漠をうろついて初めて飲む水っつーかよぉーっ
荒木飛呂彦(1993年)『ジョジョの奇妙な冒険』33巻 集英社(20頁)

ここからは億泰のトラサルディーでの食レポ集です。まずは水を飲んだ億泰の名言ですが、英語訳はこんな感じでした。

Amazing! It's overflowing with sophistication!
It's like something a mountain princess playing a harp would drinks as she strums up a beautiful melody.
It's wonderfully fresh and smooth like the glorious first taste of water after wandering in the desert for three days!

overflowing=あふれる、ほとばしる
sophistication=洗練された
strum=かき鳴らす
wandering=さまよう

 

strum upはクラシックギターなど弦楽器の奏法にある「アップストラム」を指していると思われます。指で弦を下から上にかきならす奏法です。

最後の「3日間砂漠をうろついて…」のくだりですが、英語版はより億泰の食レポがさく裂しています。「3日間砂漠をさまよった後、初めて飲んだ水のように、フレッシュでなめらかな味わいが素晴らしいんだよ!」と、水の味わいをfresh and smoothとレポしてくれています。

というか、なぜ原作より詳しい食レポなんだ…思わず笑ってしまった英訳でした…

ハーモニーっつーんですか!?

んーまあああい!!さっぱりとしたチーズにトマトのジューシー部分が絡みつくうまさだ!ハーモニーっつーんですか!?例えるならサイモンとガーファンクルのデュエット!ウッチャンに対するナンチャン!高森朝雄の原作に対するちばてつやの明日のジョーっつー感じっすよォー!!
荒木飛呂彦(1993年)『ジョジョの奇妙な冒険』33巻 集英社(34頁)

続きましてアンティパストに、モッツァレッラチーズとトマトのサラダを食べた億泰の食レポ名言です。英語訳はこちら。

Oh my god! It's incredible how the tomato and nectar gently caresses the fresh delicate cheese.
What a great combination! The cheese and tomato enrich each other.
It's a perfect symphony I tell you!
A harmony of tantalizing flavors, a dynamic duo the likes of Simon and Garfunkel or even Abbot and Castello.
It's like writer-illustrator team Asao Takamori and Tetsuya Chiba from the comic, Ashita no Joe.

caresses=愛撫、抱きしめあう、響く
enrich=豊かにする
tantalizing=食欲をそそる

 

What a great combination!と「なんて素晴らしいコンビネーションだ!(億泰ボイスで)」とか言って感動していますが、訳はほとんど同じかと思います。

気になるのは最後の例え3連発。「サイモンとガーファンクル」「高森朝雄の原作に対するちばてつやの明日のジョー」はそのままの英語訳です。
ところが「ウッチャンに対するナンチャン」は Abbot and Castello。…誰やねん!

調べてみたところ、「アボットとコステロ」なるアメリカのお笑いコンビ。1950年代頃から活躍していた方なのだとか。さすがにウッチャンナンチャンは世界に通じなかったか…

億泰の「ゥンまああ~いっ」表現

トラサルディーで食レポした億泰は「うまい」を連呼しています。日本語でも「ゥんまああ~いっ」「ンまあーいッ」とバリエーション豊かでしたが、英語も訳が色々ありました。こんな感じです!

Oh, my god!=何てことだぁー!
So fine!=見事ぉぉぉ!
Tasty!=うんま~い!
Amazing!=すげーぜ!
Divine!=神ってるぅ~!

語彙力がスゴイ…
「うまい」でも色んな言い方が出来ますね~!さすが食レポ王・億泰でした!

くれるっつーもんは病気以外なら何でももらうかんな

オレはくれるっつーもんは病気以外なら何でももらうかんなーコラァ!
荒木飛呂彦(1994年)『ジョジョの奇妙な冒険』36巻 集英社(95頁)

重ちーがお金をあげるというも、仗助が断ったことに怒る億泰の名言です。英語訳はこちら。

As long as is not some shitty disease, I'll take whatever people are given, so don't you judge?

as long as=~の限り
judge=責める、批判する

 

「クソみたいな病気でない限り、人がくれるものは何でももらうかんなー!批判するなよ?」のような意味になります。

judgeは「判断する」だけではなく、「批判する」のような意味もあります。don't judge meのような時には「見下さないで」「批判しないで」と訳されることが多いです。

私のことをネガティブに見ないで!のような意味合いです~!

今回のjudgeも、こちらの意味で訳しました~!

オレ頭悪いから深く考えると頭痛おきるけどよォ

いっつもよォー 不思議に思うんだぜェ~ オレのこの「ザ・ハンド」の「右手」よォ~ けずり取ったものはいったいどこへ行っちまうんだろう?ってなあ~っ まっ!オレ頭悪いから深く考えると頭痛おきるけどよォ~っ
荒木飛呂彦(1996年)『ジョジョの奇妙な冒険』46巻 集英社(154頁)

一度は死んだと思われた億泰が、復活した場面での名言です。本当にどこに行っちゃうんでしょうねぇ…英語訳はこちら。

Wow, this power. It always blows my mind.
I've thought about it really hard, but I still can't figure out where The Hand puts all the stuff it scrapes away.
Although I've never been the best at using my brain, so I guess that's no big surprise.

blow one's mind=驚く、感動する
scrapes away=削り取る
no big surprise=驚くことではない

 

こんな感じの訳になります。
「おぉっ、このパワー。いつも驚かされるぜ。俺は深く考えても、ザ・ハンドが削り取ったものをどこに置くのか、いまだにわからねぇんだよなあ~。頭を使うのは得意じゃねぇから、驚くことじゃねぇんだけどよォ~」

この英語版の億泰は、深く考えても頭痛は起きないみたいです。良かったねぇ~~~~!(?)でもやっぱり考えるのは得意じゃないようです。

アニメ版ではこの後、億泰が「ほれっ!」というとザ・ハンドがガオンしていましたが、こちらはoff you go!と訳されました
off you goは「行っていいよ」の意味。ガオンしたものに、どっかに行っていいぜえ~と言っているということでした。

『杜王町に行く』って答えたら目が醒めたんだ

そしたら兄貴は…『おまえが決めろ』って言うんだよ……『億泰…行き先を決めるのはおまえだ』ってな…『杜王町に行く』って答えたら目が醒めたんだ…とてもさびしい夢だったよ
荒木飛呂彦(1996年)『ジョジョの奇妙な冒険』46巻 集英社(155頁)

復活する直前に、夢の中で形兆兄貴と会話したという億泰の名言です。4部屈指の泣ける場面ですが、英語訳はこんな感じです。

Then he says something I never expected.
"You have to decide, Okuyasu. Wherever you go, you are the master of your own journey."
I thought about that real hard. And as soon as I said I was going back to Morioh, I woke up in the house. I had all sorts of sad feelings, though.

all sorts of=あらゆる種類の、色々な

 

「行き先を決めるのはおまえだ」がyou are the master of your own journey。「どこに行こうが、お前の旅の主はお前だ」のような訳ですが、こういう例え方は英語っぽいですよね~!

I had all sorts of sad feelingsは「色々な悲しい思いをした」。all sorts of=「色々な」がついています。
億泰のsad feelingsは形兆との別れで、それは「兄のところへ行かず戻る」という物理的な別れだけではなく、「自分で決断して形兆から自立する」という精神面での形兆への別れも指している部分。
それを表現するのに、英語訳ではall sorts ofをつけているのかな~と考えられそうです。

まとめ:虹村億泰の名言は、英語でも明るく楽しい!

ジョジョの奇妙な冒険の第4部「ダイヤモンドは砕けない」の虹村億泰の名言をご紹介しました。

ちょっと長い名言が多い億泰ですが、英語訳はちょっと詳しいものが多い印象です。コメディリリーフから真面目な役回りまでこなして、4部を盛り上げた虹村億泰。ぜひ英語でも名言を楽しんでみてくださいね~!

東方仗助と岸辺露伴の名言の英語訳はこちら。

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参考教材:
津田尚克, 2021, 『Jojo's Bizarre Adventure Set 4: Diamond Is Unbreakable Part 1』, Warner Bros.
津田尚克, 2021, 『Jojo's Bizarre Adventure Set 5: Diamond Is Unbreakable Part 2』, Warner Bros.



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