ジョジョの奇妙な冒険7部スティール・ボール・ランに登場したポコロコ。運に恵まれた稀有なキャラクターでした。
遺体の取り合いに参加することもなく、レースで好成績を叩きだしたポコロコですが、どんな意味のあるキャラクターだったのでしょうか。
1. ポコロコがラッキーな理由は幸福の感度が高いから!?
まずはポコロコがラッキーな理由と幸福の感度についてです。ポコロコって幸せを受け取る力に優れた人でしたよね~~~~!レース開始直後には馬糞から金貨、賞金首発見などに大興奮!女性の胸元を見ても喜んでいましたが、こんなこと苛酷なレース中では誰もがラッキーと思えるわけではありません。例えばジョニィがホット・パンツの胸を触った直後のシーンを見てみると…
荒木飛呂彦(2006年)『STEEL BALL RUN』8巻 集英社
あっさりしていますね~…思い切り触ったのに「どうでもいい事」とのこと。一方、ポロリを見たポコロコなんてこれよ。
荒木飛呂彦(2004年)『STEEL BALL RUN』2巻 集英社
神に感謝しちゃうYO!YO!絶好調~~~!!!
寝坊で出遅れてもパイオツ見られてラッキ~~~~!と超前向き。でもそれはポコロコは幸福を感じやすい性格だからこそなんでしょうね~!ホット・パンツの件だって、ポコロコが触っていたら神に感謝していただろうし。些細な幸せをキャッチできる人なんだろうな~!

自分の幸福のためだけを願ったポコロコ
またポコロコはジョニィたちとレースでの目標が全く違うことも、幸福に過ごせた要因ではないでしょうか。ジョニィたちは遺体が欲しい!恩赦を得たい!歩きたい!支配したい!と、高い目標を掲げてレースに望んでいました。少年マンガ的には光るキャラクターたちではありますが、その分苦しみも悲しみも多くなっちゃうよね…でもポコロコはこれ。
荒木飛呂彦(2004年)『STEEL BALL RUN』2巻 集英社
ただただ人生ハッピーに暮らして~~~!とのこと。いいですね~!なんか元気が出るよね~!
失敗に落ち込むことなく、世のため人のために動くでもなく、小さな幸福をつかみ取りながら自分だけのハッピーを求めていたポコロコ。そんな姿勢が彼をラッキーマンに導いていたのかもしれません。

2. 優勝できた理由はポコロコが怖いもの知らずだから!?
次はポコロコの恐怖や不安への耐性の強さについてです。絶好調という占いの結果を信じて仕事をサボり、三流と評されるほど乗馬の技術はないのにレースに出場し、スタート時刻に寝坊しても地面が走りやすくてラッキー!と喜んでいたポコロコ。なんとまあポジティブというか、フットワークが軽いというか…
きっとポコロコには恐怖や不安を感じなくなるほど強い自信があるんでしょうね~…プロ級の馬乗りが参加するであろうレースに素人ながら出場できるのは、「俺にもチャンスがあるはず」「俺は絶対にラッキーだ!」と信じきれるからのはず。不安な時にはスタンドが応援してくれるし、結果もちゃんとついてくるんだからますます前向きになるよね。
でもこんなに自分の未来を信じて堂々とできる人間って、稀なんじゃないかな~と思います。例えばジョニィは自分の運命を悲観的に考えているらしく、サンドマン戦では敗北を悟ると次のような思いを吐露していました。
本当は兄さんの方じゃあなかった………連れて行かれるのはぼくの方だったんだ……ぼくが死ぬべきだったんだ…………だからきっと『借りは返せ』といつか『宿命』がかわりにぼくに追いついてくる 少しづつ少しづつ『宿命』がぼくを気づかないうちにとり囲んで……ぐるぐると縛ってすぐに逃げられないように……そして希望で一瞬だけ喜ばせておいて…最後の最後でぼくを見捨てるんだ…
荒木飛呂彦(2006年)『STEEL BALL RUN』10巻 集英社
どれだけ幸運でも、最後は悲劇に襲われる宿命とのこと。つまりジョニィは自分の成功を信じたり、心から願うことができないんですよね~…もしジョニィがポコロコと同じ境遇だったら2か月は絶対絶好調!なんて思わないだろうし、寝坊した時点でレースは諦めるし、ポロリを見ても神に感謝しないんじゃないかな…
ポコロコの絶好調は2か月、レースは終了までに4か月かかっているので、優勝はポコロコの自前の強運なのだと思います。でも最高の結果を引き寄せられたのは、どんなに悲惨な状況でも恐れずに、自分ならいける!と強く信じ、馬を走らせ続けたからではないでしょうか。DIOが「世界の頂点に立つ者は恐怖を持たぬ者」と話していたように、怖いものなしでレースの頂点に立ったのがポコロコだったのかもしれません。

ポコロコの生き方が7部の裏テーマだった説
遺体の取り合いに参加せず、誰とも争うこともなく優勝を勝ち取ったポコロコ。究極のゴーイングマイウェイだった訳ですが、ここで思い出すのが男の世界に入って生長したジャイロの言葉です。
『厳しい道を行く』か…厳しいな……ただし………オレとヴァルキリーだけのラインを行く その道にはとどこおるものは何もなく…なめらかに回転するかのような…オレとヴァルキリーだけが…『なじむ道』
Dioのラインなんぞ見えなくていい……天候も嵐も関係ない 味方のジョニィも消える オレたちだけの「気持ちのいい道」だ!
リンゴォの話だとその先には『光』がある筈だ…『光』を探せ!『光』の中へ
荒木飛呂彦(2006年)『STEEL BALL RUN』9巻 集英社
他人も天気も関係なく、自分たちの道を行けば光があるとのこと。これ、まさにポコロコの生き様では…?なんせ他人と戦うことなく、遺体の奪い合いにも参戦せず、自分の幸運を信じて馬に乗り続け、優勝という光を掴んだんだもんね~!自分らしく進むのは大事だよ~ということなんだろうな~…
思えば入賞した他の面々も、遺体の奪い合いには参加せず、レースを駆け抜けた選手ばかり。7部は表テーマがジョニィの「漆黒の意思」とジャイロの「黄金の精神」が合体した「気高く飢えろ」だとすれば、裏テーマはポコロコらのように「自分を信じて自分の道を歩ける強さ」という話だったのかもしれないよね…!

3. ポコロコのスタンドの意味
最後にポコロコのスタンドのヘイ・ヤーの意味について考えてみます。ただ励ますだけで、攻撃力も守備力も皆無という前代未聞のスタンドでしたね~!でもそれはどんなトラブルが起きようが、ポコロコが自分の力で何でも解決できるからという自信を持っていたからなのかもしれません。きっと今までもかなり幸運な人生を送ってきたんでしょうね~…いいな~…
でもね、励ますという能力に本体の精神性が反映されているとすれば、ポコロコには励ましてほしい!という気持ちがどこかにあったはずでね。確かに超ポジティブ男のポコロコにも、不安が見え隠れすることがありました。6thステージゴール付近ではヘイ・ヤーに「ムキになるな」と言われ、肩もみをされるほど気が張っていたりとかね。原因のひとつはジャイロたちが原住民のイカダを先に見つけたことらしく、ヘイ・ヤーは前向きな言葉で説得しています。
荒木飛呂彦(2007年)『STEEL BALL RUN』14巻 集英社
運があるから大丈夫!とのこと。いくらマイペースなポコロコでも、レースとなれば他人が気になり、不安を抱くものです。そんな時に「いつもの自分でいいはずだ」「自分を信じろ」と背中を押して、ポコロコらしい道を歩き続けられるように軌道修正してくれるのがヘイ・ヤーだったのではないでしょうか。
そもそもバクチで負けて占い師に占ってもらったのも、自分の行く末が不安になったからなのかもしれないよね。負けたことはショックでも、いつも通り自分らしく進めばいい。そんな言葉をエンヤ婆もどきからもらいたかったのかもしれません。こういうところが人間くさいよね、ポコロコ。

まとめ:ポコロコと励まし続けるスタンドは7部の裏テーマの意味を持っていたのかも
ポコロコとはなんだったのか、スタンドの意味と共に考えてみました。
意外と深い人物でしたね~!世のため人のために動くのでも遺体の取り合いに参加するでもなく、自分の幸福を求めてひたすらマイペースに走り続けたポコロコ。ジョニィたちとはまた違う強さのあるキャラクターだったのではないでしょうか。
絶好調が終わったポコロコは、きっとトラブルに巻き込まれることもあるのだと思います。バクチをやればまたスるのだろうしね。それでも幸福の感度の高さ、マイペースに幸せを追い求める姿勢がある人なので、きっと楽しく暮らしたんじゃないかな~!ああやって生きていきたいよね…!


