暗殺チームはなぜ冷遇されていたのか理由を考察してみた

ジョジョコラム

ジョジョの奇妙な冒険5部に登場する暗殺チーム。トリッシュを狙い、ブチャラティチームに立ちはだかる強力な敵でした。

そんな暗殺チームですが、パッショーネの中では冷遇されていたとの描写がチラホラ…今回はなぜ冷遇されていたのか、その理由を考察してみます。


暗殺チームの冷遇について

まずは暗殺チームが冷遇されていた様子について、確認してみます。暗殺チームは自分たちの扱いの中でも、特に金払いの悪さに不満があったようです。アニメ版でこんな台詞も…

ギアッチョ「メローネよォ、このヤマいくらだったよォ?」
メローネ「2000万リラだな」
ギアッチョ「やっすいなァ、オイ!!!!」
ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風: 暗殺者チーム . TOKYO MX, 2018-12-08.(テレビ番組)

2000万リラは日本円に換算すると120~150万円くらいっぽいですね~…だから1人当たり約13万~17万円くらいか…
う~~~~ん…やっすいなァ、オイ!!!!

暗殺という危険な任務を請け負いながらも、お給料はなんだか微妙な暗殺チーム。そりゃあギアッチョもプンスカするわな~!

この冷遇が反逆に繋がる訳ですが、まさか薄給が原因になるとは思っておらず、ディアボロの目算が甘かったという可能性もあります。が、なんせあの石橋を叩きまくって渡るタイプのボスだからな~~~~!!!色々な考えがあっての待遇ではないかと思います。

ということで、ここからはディアボロが暗殺チームの給与を低くしていたことを中心に、理由を仮説を立てて考えてみます。

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1. 暗殺チーム自体が冷遇されていた説

まずは暗殺チームに属した以上、冷遇される運命だったという説についてです。さて不満のタネである金払いについて、アニメ版のギアッチョの台詞をもう少し見ていきます。

ポルポは賭博を仕切ってウハウハ麻薬を扱う連中も大儲け、だがオレたちヒットマンチームには、ボスからの報酬だけ!納得いかねーぜ!俺らの実力は組織ナンバーワンなのによォ!もっといい目を見て当然なのによォ!ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風: 暗殺者チーム . TOKYO MX, 2018-12-08.(テレビ番組)

賭博や麻薬を担当している構成員は、なかなかのお給料をもらっている様子ですね~!そしてパッショーネの組織表を確認してみると…


荒木飛呂彦(1996年)『ジョジョの奇妙な冒険』49巻 集英社(29頁)

暗殺チームは1番下っ端ですが、気になるのはその隣の麻薬チーム。こちらは同じ階級にも関わらず、大儲けしていると、ギアッチョが話していました。この差はなぜか。

恐らくパッショーネとしては、ギャングたるもの、金稼ぎに直結する仕事こそ大事と考えていたのではないでしょうか。幹部になる条件も「人望と金を稼ぐこと」だったし…それに比べて暗殺チームは、直接的に金を稼ぐ訳ではなく、ミッションは現場の汚れ仕事。リゾットのプロフィールにも「誰からも信頼されないきたない仕事」なんて書かれているほどでした。だからこそ給与もイマイチ高くないのかな~という気がします。

しかもスタンド使い自体は矢を使えば増やせるからな~!ディアボロ的には、リゾットたちが全滅しても、また矢を使って新たな暗殺チーム作ればいいし…くらいの扱いだったのかもしれません。あんまり大事にされていなかったのかもな…

このように暗殺チームは仕事内容が金稼ぎではないことや、すぐに新たなチームが編成できることが、薄給の一因だったのかもしれません。でも命を張ってもお給料安いんじゃな~…そりゃ文句も言いたくなるかもなあ…ナメやがって~!超イラつくぜぇ~~~ッ!!(ギアッチョボイスで)

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2. 薄給により暗殺チームの巨大化を避けた説

次に薄給にすることで、暗殺チームの巨大化を避けた説を考えてみます。まず注目したいのは、ディアボロがパッショーネ内で反乱が起きることを予想していた描写です。


荒木飛呂彦(1997年)『ジョジョの奇妙な冒険』51巻 集英社(57頁)

下剋上を狙う人間が出てくることも想定済みとのこと。なんせギャングだもんね~~~~!

それを防ぐために細心の注意を払っていたであろうディアボロですが、薄給もその一環ではないでしょうか。仮にお給料をはずんでしまったとしたら…金目当てで暗殺チームに憧れを持ったり、行動を共にしたがる構成員が出てくるかもしれません。ディアボロの見知らぬところで、チームが大きくなっていく可能性が出てくる訳ですが、それは避けたい事態のはずです。

さらに暗殺チームが高給取りになってしまうと、下っ端が担当する暗殺という仕事を高評価していることになります。でも本来ディアボロが認めるべきは、お金を稼ぐ仕事のはず。だから薄給なのは、暗殺はあくまでも超下っ端の仕事だよ~という意識の植えつけだったりして…

このようにディアボロは、チームの巨大化の回避やパッショーネ本来の稼業から、暗殺チームを薄給としていたのかもしれません。あるいは過去の暗殺チームの構成員は能力が高くなかったために、伝統的に薄給だった可能性もありそうですよね~!リゾットたちは戦闘能力が高かったからこそ、不満を持っていたのかも…

ディアボロなどラスボスたちの話もあります。

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3. 暗殺チームの人間が表社会に馴染めないことを利用していた説

お次は、暗殺チームが表社会に馴染めないことを利用したという説を考察してみます。パッショーネに属する人々は、ブチャラティチームやリゾットのように、表社会で生きる道を断たれたために裏社会に堕ちた人物も多いはずです。

でもディアボロはそこを利用していたのかもしれません。他に行き場がないからこそ、給与が安くても文句は言わないだろう、むしろもらえるだけありがたいと思え、くらいに考えていたりとかね…かわいそ…

さらに用意周到なディアボロのことなので、パッショーネから足を洗えない仕組みを作っていた可能性もありそうです。アニメ版でも写真の復元を任された技術者がリゾットに「裏切り者がボスから確実に消されることはお前も良く知っているはず」なんて言っていたし…

もし組織から抜けることさえ裏切りと捉えられるのならば、薄給でも我慢するしかないよな~他に行き場がないかもしれないもんな~!でもだからこそ暗殺チームが、冷遇されて脱退も不可能ならば、もう組織を乗っ取るしか…という考えに及んだのも筋が通るのではないでしょうか。

ただ相手の弱みにつけ込んで薄給にしていたとすれば、ディアボロへの不満は高まりそうですよね~!この辺りはパッショーネのチームの懐事情なのかな…あるいはディアボロの見立てが甘かったか…どうでしょうね…

このように暗殺チームの冷遇は、裏社会でしか生きられない人間であることも利用されていたのかもしれません。ところでリゾットと同様に表社会から堕ちたブチャラティたちは、いくらくらいもらっていたんだろうな~!文句を言ってなかったから、そこそこもらっていたりして…やっぱり暗殺チームだけ、仕事柄薄給なのかな…

表社会から裏の世界にやってきたアバッキオの話は、こちらで考察しています~!

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4. ディアボロと暗殺チームが相容れなかった説

次はディアボロと暗殺チームが、性格的に相容れなかった可能性についてです。ここでは特にリゾットとの考え方の違いに注目してみます。

まずディアボロは母親を生き埋めにした過去を持ち、実の娘の腕を切り取りました。さらにビジネスでは、麻薬の流通に携わっていましたが、これは未来有望な若者に被害が出るのも知った上での行動のはずです。つまり自分の求める結果のためには、他人の死や被害に目をつぶれるタイプの人間でした。

一方、リゾットはちょっと違います。人殺しに手を染めていましたが、大事な身内が被害に遭ったからこその行動です。その動機は優しさや家族思いによるもので、自分の利益だけを求めるディアボロとは大きな違いがありました。

で、もしディアボロがリゾットの過去を知っていたとしたら…自分とはどこか相容れない人間と感じて、遠くに置きたがった可能性も考えられるのではないでしょうか。

ただし同じ動機で人殺しをしたブチャラティは冷遇の描写がなく、20歳で幹部に昇進しているんですよね~!一方のリゾットは28歳で未だ下っ端チームのリーダー。2人の勤務歴はほぼ同じで、リゾットは任務で失敗したことがないのに…と考えると、ディアボロはリゾットの過去のみ知っていて冷遇したとかね…

可能性としては低そうですが、もしかしたらディアボロとリゾットの性格の違いも、暗殺チームの冷遇の一因なのかもしれません。しかもその相手に鉄砲玉的な暗殺の仕事を任せるなんて、死んでもまあいいか…という気持ちすら感じられる気もしますよね~…切ない…

ディアボロと麻薬の話は、こちらでも触れています~!

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5. 暗殺チームを利用した見せしめ説

最後にディアボロが暗殺チームを見せしめとして利用した説についてです。ここでは輪切りのソルベ事件の後の話について、考えてみます。

さてジェラートとソルベに身辺調査されたことでプンスカしてしまったディアボロは、2人を始末してしまいます。それはあまりに残忍な殺害方法だったために、暗殺チームは十分な警告として受け取っていたことが伺えました。


荒木飛呂彦(1997年)『ジョジョの奇妙な冒険』51巻 集英社(63頁)

そして殺害後も暗殺チームの不満が解消する描写がないことから、冷遇は続いていたようです。「危ないやつらだから、大人しくさせるためにお給料上げておこうかな…」とならないところがディアボロなんですよね~!絶頂大好きなボスなので、自分が下に出たり、甘やかしたりはしないんでしょうね…

そんな暗殺チームへの態度は、他のチームに対する見せしめとしても働いていたのかもしれません。自分の正体を暴かれないようにすることはもちろん、不満による反抗を起こしても返り討ちにされたり、状況が好転することはないということを、パッショーネ全体に知らせる役割もあったのではないでしょうか。すぐには伝わらなくても、噂が噂を呼ぶだろうし…

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そういえばディアボロはブチャラティに対しても、輪切りのソルベくらいにえげつないことをしていたんですよね~!トリッシュの切り離し方とかね…


荒木飛呂彦(1997年)『ジョジョの奇妙な冒険』55巻 集英社(185頁)

これ間田だったら吐いてるな。蜘蛛ペロペロで吐いてたからな~!

わざわざ腕を切断したのは、これ以上トリッシュの件については追究するなというメッセージ、そして自分の恐ろしさを見せつけ、反乱を防ぐためではないでしょうか。きっとトリッシュの存在は遅かれ早かれパッショーネ内にバレる…ただしそれを追究すれば、酷い目に遭わせるぞという警告なのかもしれません。もろ輪切りのソルベと同じだ…

間田の性格の話は、こちらでも触れています~!

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ただブチャラティが反抗してきたのは、予想外だったんだろうな~!なんせブチャラティの行動を理解できないって言ってたからな~!


荒木飛呂彦(1998年)『ジョジョの奇妙な冒険』56巻 集英社(21頁)

面白いくらい全然分かってないな。そりゃ「俺の心は永遠にわかるまい」って言われますわ…

だからディアボロのえぐい所業は、構成員、そしてパッショーネ全体に対する警告であり、組織の統制を図るためにも重要だったのかな~と思います。その中でも暗殺チームは、ボスの身元を調べるという最もタブーであることに手を出してしまったため、輪切りのソルベ事件に冷遇の続行という措置が下されたのではないでしょうか。

それにしても輪切りのソルベを作るのって、結構大変だよな…アニメ版では物好きな(?)チョコラータがやってたけど時間はかかるよね…しかもセッコ、ちゃんと録画してるし。

ブチャラティの話は、こちらもどうぞ~!

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まとめ:暗殺チームはメンバーの所業だけでなく、パッショーネのためにも冷遇されていたのかも

暗殺チームが冷遇されていた理由を考察してみました。

お金を稼ぐ仕事ではないことや人柄、バックグラウンドなど、様々なことが冷遇の要因となっていそうな暗殺チーム。他にも組織の見せしめなんて理由も思い浮かぶ辺り、パッショーネという大きな組織を束ねるためとはいえ、ちょっと可哀そうな気も…まあ慎重派のディアボロだからな…

殺しに特化しているだけあり、戦闘能力の高さが光る暗殺チーム。でもそんな猛者たちを冷遇していたのは、ちょっともったいない気もするよな…どうですかね、ディアボロさん…

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