【モテ判定】岸辺露伴の人間性はモテるのか、考察してみた

ジョジョコラム

ジョジョの奇妙な冒険4部に登場した、岸辺露伴。漫画にストイックすぎる様子や、クセの強さが印象的なキャラクターでした。

そんな岸辺露伴の恋愛面は、作中であまり描かれてきませんでした。読者人気も高い岸辺露伴ですが、果たしてモテるのでしょうか。今回は4部を中心に、岸辺露伴のモテ度を勝手に判定です!


1. 倫理観が独特すぎる!?すぐに無茶する岸辺露伴

まずは付き合う相手なら、モラルは持っていて欲しいよね!ということで、ここでは岸辺露伴の命に対する扱いと倫理観を考察してみます。

初登場時のプロフィールによると「作品のためなら全てを犠牲にしても心は痛まない」らしい露伴先生。マンガのためにクモは殺すわ、吐き気を催す間田を心配するどころかデッサンの題材にするわ…そして極めつけはこれ。

荒木飛呂彦(1993年)『ジョジョの奇妙な冒険』34巻 集英社(186頁)

「ねェーッ」じゃないわ!!!!
康一くん、このままでは体重がどんどん減って死んでしまいそう…なのですが、マンガのことになると他人の命すらぞんざいに扱ってしまうのが露伴先生。スタンドの件でもちょっと話に上がりましたが、「善悪の区別がない」と言われていた通り、倫理観が欠如しているな…

【スタンド論】岸辺露伴のヘブンズ・ドアーはなぜ少年?成長した理由は?
ジョジョ4部・岸辺露伴のスタンド「ヘブンズ・ドアー」はなぜ少年の姿?白に金縁の衣装の意味は?能力が成長した理由は?など、スタンドの秘密を考察しました。ヘブンズ・ドアーは露伴の性格と使命感が表されているスタンドだった!?

でも恐ろしいことに露伴先生が命をおろそかにするのは、この件だけに留まらないのです…

命よりプライドと興味を優先させる露伴先生

初登場時から何度も身の危険にさらされてきた露伴先生。自業自得のこともあり、原因はプライドと興味を優先したためでした。

チープトリック戦では乙雅三の背中に興味を持ち、スタンド能力なしで「見てやった」と言いたいがために、無理やり確認して窮地に立たされたり…と、自分のプライドや興味のためには何かとやり過ぎる露伴先生ですが、自分でもその性格を認めています。

荒木飛呂彦(1995年)『ジョジョの奇妙な冒険』44巻 集英社(117頁)

「つい図にのる」ってなんやねん!あんた死ぬぞ!!!
ちょっとお調子者な上に、露伴先生は命の危険を顧みないタイプ。これ結婚相手は苦労するだろうな~~~~!!!!

そんな露伴先生も『ザ・ラン』の大怪我では「自分の性格に非があった」とさすがに反省していました。『岸辺露伴は動かない』はパラレル要素もあるので同一人物とは言い切れませんが、露伴先生も年を重ねれば丸くなっていくのかもしれません。

と考えると、4部時点では無茶しがちで倫理観も持ち合わせているのか怪しい露伴先生でしたが、人間的にまだ伸びしろがありそうです。なんせまで20歳だし…もしかしたら大人になれば、もっと落ち着いた人柄になったりして…

2. 岸辺露伴は甘えん坊!?

次に露伴先生のプロフィールを見てみます。「自分以上にスゴイ人間はいない」「他人を小バカにしている」と書かれており、人格者とは程遠そうな露伴先生。さらに「ひとりでいることを孤独と感じたことがない」とメンタルの強さも伺えます。

そんな露伴先生ですが、杉本鈴美とのお別れでは「寂しい」と打ち明けていました。杜王町での生活を通じて心に変化が生まれていたことが伺えますが、露伴先生のプロフィールはどのように変わっていったのでしょうか。

岸辺露伴は依存する

大嫌いなタイプには「クソったれ仗助」なんて口が悪いのが露伴先生。でも大好きな人への接し方違うはず…ということで、露伴先生のお気に入りである康一くんへの態度を考察してみます。

初対面で仗助にタコ殴りにされた後日、康一くんとは振り向いてはいけない小道前で出会います。色々やらかしたも関わらず「君とは合う感じがする」とか平気で言っちゃう露伴先生。メンタル鬼か?

そして小道に入るのに康一くんを誘いますが、「忙しい」と断られそうになるとこんなことを言いだしました。

荒木飛呂彦(1993年)『ジョジョの奇妙な冒険』35巻 集英社(173頁)

これさ~~~~康一くんじゃなかったら強硬な態度に出なかったんじゃないかな~…いくら土地勘がないとはいえ、出会ったのが仗助だったら誘いたくないだろうし…


さらに亀友デパートに取材に行く前にも、康一くんを誘うシーンが…

荒木飛呂彦(1994年)『ジョジョの奇妙な冒険』38巻 集英社(12頁)

由花子ちゃんから康一くんを強奪。いや、分かるよ…恥ずかしいのは分かるんだけどさ…

この取材だって康一くんと出くわしたから連行したものの、1人で行くつもりだったはずです。だから康一くんを誘ったのは「恥ずかしいから」だけではなく、「道中楽しいから」というのもあるんじゃないかな…

2人で行く必要のないところまで半ば強制的に誘っているところを見ると、ちょっと康一くんに依存気味に見える露伴先生。ポッキー占いで「人を引っかき回すせいでフラれる」と出たのも、あながち間違いではなさそうです。でもなぜここまで康一くんにベッタリなのでしょうか。

露伴先生は本当は甘えたい?

ここで露伴先生の人生を少し振り返ってみます。

人間関係が嫌でマンガ家を目指し、16歳でデビューした露伴先生。ストイックにマンガを描き続け、アシスタントも気苦労をするからと雇っていません。つまりマンガを描く作業自体は、1人で行ってきたはずです。

非常にストイックに見える露伴先生ですが、不安な気持ちもある訳で…マンガに対する悩みを吐露していました。

荒木飛呂彦(1993年)『ジョジョの奇妙な冒険』34巻 集英社(161頁)

そりゃ~そんな日もあるよね~…そしてその不安をかき消すために、またマンガを描いてイイ気分になるもすぐに不安に…の無限ループをずっとたどっていたのかもしれません。

さらにプロの漫画家として生き抜くためには、色々な工夫もしてきたはずです。例えばこれ。

荒木飛呂彦(1995年)『ジョジョの奇妙な冒険』40巻 集英社(55頁)

自分の価値を落とさないために、仕事の量を調節しています。これも生き延びるために必要なんだろうな。
16歳からこんな生活であろう露伴先生なので、今までの人生で気が休まる瞬間なんてほんのわずかだったのではないでしょうか。元々気が合う人が少ないので、ちょっとした愚痴などの話相手すらいたかどうか…

でもそこに菩薩のような心の康一くんが現れたのなら。どんなワガママも「しょうがないな~」で許してくれる康一くんの優しさに、露伴先生が甘えてしまうのもなんだか分かる気がします。だって露伴先生が寄りかかれる人なんて、いなかったかもしれないんだもの…!

バイツァダストで殺された時の断末魔も「康一くーんッ!」だったり、何かと康一くんを頼りにしていた露伴先生。交友関係が決して広くないからこそ、信頼している人には結構ベッタリするのかもしれません。露伴先生、意外と甘えん坊なんだな~!

3. 繊細だけどやっぱり俺様な岸辺露伴

最後に露伴先生の繊細さとへそ曲がりな一面について考えてみます。ちょっぴりエゴイスティックで俺様な露伴先生ですが、マンガへの不安を漏らしたり、杉本鈴美の幽霊に怯えたりと繊細な一面も見せていました。

でもあれだけ肝の据わっていそうな露伴が、なぜこんなにも繊細な一面を見せるのでしょうか。

信頼を失うことが不安につながる露伴先生

この理由として考えられるのが、「自分の信頼を失うことへの恐怖」を感じていること

露伴先生が世間から信頼されているのは「マンガの面白さ」です。読者から大人気の『ピンクダークの少年』ですが、ある日読者に「つまらない」と思われてしまったら…漫画家・岸辺露伴への信頼が薄れてしまうことになります。それはマンガに全てを捧げている露伴先生には耐えられないことなのかもしれません。


また人間関係でも信頼を失うことに不安を抱く場面がありました。チープトリックに憑りつかれたため、康一くんに助けを求めた露伴先生。しかしも挙動不審な様子から、いくら説明しても康一くんにはチープトリックの存在を信じてもらえず帰られてしまいます。しかも「露伴先生はいつも僕をからかう」とまで言われて…

困り果てる露伴は1人で外に飛び出す訳ですが、最後は康一くんが露伴先生の元に戻ってきてくれました。そのシーンがこちらですが、見て…

荒木飛呂彦(1995年)『ジョジョの奇妙な冒険』44巻 集英社(182頁)

めちゃくちゃ素直で饒舌。しかも震えて喜んでる…!

スタンドが強力な仗助や億泰でなくわざわざ康一くんを選んだのに、信頼されず絶望していたのでしょうねぇ…しかも友達と思っていた訳だし。だからこそ戻って来てくれて嬉しかったんだろうな~!

仕事でも人間関係でも信頼を失うことには神経質な露伴先生。だからこそちょっとやり方にクセはあるものの、本当に大事な人のことはきっと大切に思ってくれるはずです。

へそ曲がりだからこそ!?露伴先生の高等技術

繊細な一面があることが判明したものの、やっぱり一筋縄ではいかないのが露伴先生。プライドが高すぎるからなのか、一言多かったり素直になれなかったり…いつでもちょっとへそ曲がりでした。

でもこのへそ曲がりな感じも、上手く使えば相手を喜ばせることも出来るのです。例えば振り向いてはいけない小道で、杉本鈴美の町を守る依頼を了承するシーン。

荒木飛呂彦(1994年)『ジョジョの奇妙な冒険』36巻 集英社(26頁)

このひねくれものめ~~~~!!!!意地でも「うん、いいよ」なんて言わないのが露伴先生なんだよな~!


でもこれ、考えようによっては露伴先生だからこそのテクニックとも言えます。正義感に燃える康一くんに「イイ子ぶるなよ」なんて言い放ち、鈴美ちゃんをがっかりさせたところで「でもマンガのために取材もいいかも~」と遠回しに承諾して喜ばせる。まさに落として上げる!というやつです。

ちなみに気に食わない相手には、上げて落とすこともします。それがハイウェイスター戦のアレ。

荒木飛呂彦(1995年)『ジョジョの奇妙な冒険』41巻 集英社(136頁)

仗助を差し出すそぶりをした上で「だが断る」と拒否。こんなこと言われたらがっくり来ちゃうよな~~~~!

漫画家らしく相手の感情を効果的に動かしている露伴先生。素直じゃないのは付き合いづらい部分ではあるものの、上手に使えば人一倍相手を喜ばせられる、露伴先生ならではの武器になるはずです。

最後に…岸辺露伴のモテ度を判定!

最後に露伴先生のモテ度を判定です!

モテ度判定
命を大事に出来る度 ★☆☆☆☆
実は甘えん坊度   ★★★★★
意外と繊細度    ★★★☆☆

万人受けするタイプではないな…かなり好みが分かれますね~!

すごくプロフェッショナルな人なんですよね。でもストイックすぎるあまり、それについていける人がいないというか…本人の性格もクセが強いので、康一くんくらいおおらかな心で接してくれる人なら、上手くいくかもしれません。

ストイックすぎる性格に見せかけて、意外と繊細で甘えん坊の露伴先生。

そのギャップが「まさか」って感じだがグッと来たぜ!!というやつなのかも…!?

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