ザ・ジョジョランズ3巻のレビューと今後の展開を予想、考察してみた

ジョジョコラム

ジョジョの奇妙な冒険9部ことザ・ジョジョランズ。新キャラクターの登場や溶岩の出どころの秘密が明かされていました。

今回はジョジョランズ3巻の内容の考察や、今後の展開について予測してみました。


その他の巻の考察もあります。

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1. ジョディオとドラゴナの覚悟が見えたジョジョランズ3巻

まずはジョディオとドラゴナの覚悟についてです。ダイヤモンドの窃盗が目的だったジョディオたちですが、溶岩の秘密を暴き始めたことで、事態はより危険な方向へ向かっていくことに…そんな状況の中、パコは「手に余るものになってきたから岩石は返すべき」と提案していました。

しかしジョディオはパコに反論し、こんな発言をします。


荒木飛呂彦(2024年)『The JOJOLands』3巻 集英社

「もはや空き巣や売人ではない」「心を決めないと前には進めない」とのことですが、この台詞の意味を考えてみます。

ジョディオは2巻で「今は小遣い稼ぎをしているが、いつまでもこんな事をやっている場合ではない」「男の子として成長したい」と上昇志向を見せており、窃盗や売人からはいずれ足を洗うつもりのようです。

だからこの訳アリそうな岩石を持つことは、ただの窃盗団からもう一歩先に進めるチャンスかも…!と考えているのではないでしょうか。ただ溶岩の所持には危険がつきまとう訳で…それでも「クズ」と自覚している自分たちを成長させるためにも、岩石を手放さずにハイリスクハイリターンを犯す覚悟をするべきと言っていたのかもしれません。

また3巻では逃げ腰になるウサギに対し、兄のドラゴナも同じような台詞を口にしています。


荒木飛呂彦(2024年)『The JOJOLands』3巻 集英社

自分たちのことを「負け犬」と表現しつつも、「必ず勝つ」「今やらなければ後悔する」と話していました。ドラゴナもジョディオ同様に、自分の状況を変えたい、上に行きたいという気持ちがあり、そのために覚悟を決めろとウサギを説得しているようです。

ジョルノの「覚悟とは暗闇の荒野に進むべき道を切り開く事」のように、難しい状況でも前に進み続ける意志を見せたジョディオ兄弟。さすがDIOの名前が入ってるだけあり、上昇志向が強いですよね~!

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2. ジョディオ兄弟の奇妙な人間関係

次はジョディオ兄弟の人間関係について考えてみます。3巻でちょっと気になったのがドラゴナのこの台詞です。


荒木飛呂彦(2024年)『The JOJOLands』3巻 集英社

ウサギが愛を伝えているのはドラゴナだけにも関わらず、わざわざあたしら兄弟にはいらない」と表現しているんですよね~…怪しい、怪しすぎる…

で、ジョディオも2巻で人間関係の距離感に関する台詞がありました。


荒木飛呂彦(2023年)『The JOJOLands』2巻 集英社

本当ウサギはグイグイ来るな。対康一くんの露伴先生くらい積極的だ…

ウサギにだけ言ってる台詞…とも考えられますが、チームとしてウサギにだけ「親友とかいいです」というのはさすがに空気が悪くなりますよね~…恐らくジョディオが人間関係全般において、親友の必要性を感じていないのではないでしょうか。この兄弟、無暗に相手と近づきたくなさそうなんだよな~…

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ジョディオ兄弟の距離感と過去

上記のドラゴナの発言が真実だとして、ジョディオ兄弟に愛がいらない理由を考えてみます。まず思いつくのが「愛よりも大事なものがある」説です。金や名誉こそ全て!他の物は無駄無駄ァッ!とでも考えていれば、ウサギからの愛の告白(?)をあっさり跳ねのけていたのも不思議ではありません。

2つ目は「愛は信じられない」説です。大事な人からの裏切りなどにより、愛への不信感を持っているとすれば、愛は必要ないと考えている可能性も。例えば両親ともめたとかね。2巻での考察で述べましたが、メリル・メイと母ちゃんが繋がっている可能性も捨てきれないし…両親とのトラブルはジョジョの主人公あるあるだからな~…

そして3つ目の説は「他人からの愛は必要ない」です。愛は大事だけど他人からはいらない、あるいはこれ以上必要ないと考えているという話ね。例えばジョディオとドラゴナが共依存のように信頼し、互いに強い愛情があるとすれば、他人からの愛はいらないのかもしれません。

なんせこの兄弟、1話目から超仲良しだったもんな~…ドラゴナの体を触った警官は半殺しにするし、ドラゴナもジョディオの手助けが嬉しくて抱きついていたほどだし…


荒木飛呂彦(2023年)『The JOJOLands』1巻 集英社

他にもジョディオはドラゴナを「可愛い」と評しているなど、一見カップルにも見えるこの2人。ドラゴナの胸は見たことがないそうなので、一線を越えた関係ではなさそうですが、2人だけの強い絆があるんじゃないかな~という気がします。過酷な状況を支え合って乗り越えた、とかね。

いずれにせよ2人の過去や関係性は一筋縄ではいかなさそうですよね~!今後に超期待…!

ジョジョのキャラの過去って、大体暗くて味わい深いよね…

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3. ザ・ジョジョランズと5部の対比と、今後の展開の予想

最後にザ・ジョジョランズと5部を対比しながら、今後の展開について考えてみます。ジョルノのようにジョースターとディオのハイブリッドを感じさせる名前のジョディオ、ディアボロのように裏では薬物を売りさばきながら証拠は絶対に隠すメリル・メイなど、9部では5部のオマージュのような設定が見られました。

5部といえば主人公サイドのキャラクターは悲しい境遇で育っていましたが、9部もなかなかですよね~…父親が事故死したウサギ、父親からDVを受けていたパコ、弟が行方不明になるも警察にも取り合ってもらえなかったチャーミング・マンとかね。これもオマージュだとすれば、ジョディオ兄弟の過去もやっぱり明るくはなさそうな予感が…

そんなジョディオは11歳の時に運び屋を頼まれたことがきっかけで、裏の世界に入っていきます。この町での安全が保障されるよう窃盗や薬物の売人を続ける自分を「クズ」と称しながらも、「成長したい」と感じていたジョディオ。だから今はまだやむを得ず犯罪に手を染めている状態なのではないでしょうか。

そしてそこから抜け出したいという上昇志向を持っているからこそ、危険な岩石の件にも手を伸ばしていたはず。メリル・メイの下で犯罪を犯すコマから、「仕組み」の頂点になるための第一歩になりそうですよね~!そして5部のオマージュがあるとすれば、ジョディオはいずれ、メリル・メイに反旗を翻すのかもしれません。メリル・メイの位置にジョディオがつく可能性もありそうですが、メリル・メイもキレ者っぽいからな~…

5部のような裏社会の話やシリアスさが伺えるザ・ジョジョランズ。仲間の数も5人とフーゴを抜けた時点の5部と同じと、段々と舞台が整ってきた感じもしますよね~!

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おまけ:超いい加減!?ウサギの金遣い

最後に3巻でど~~~~~~しても気になったところだけ…ダイヤモンドを手に入れ、メリル・メイから金を受け取ったシーンです。


荒木飛呂彦(2024年)『The JOJOLands』3巻 集英社

ドラゴナちゃん、ジョディオ大好きだよな~!

でもなんといってもウサギね。初めて自分で金稼ぎをした(感涙)」とのことですが、ウサギは1巻でジョディオから薬物を買っていました。そして父親が事故死して保険金が下りたので、家は貧乏ではないとのこと。ってことはさ、お前父ちゃんの保険金でクスリ買ってたんか…?父ちゃんあの世で泣いてるよ…

金はあるだけ使うタイプと金遣いの荒さを公言していましたが、それにしても家の金の使い道がね~~~~…頭の回転は速そうなのに、ゆる~~~くいい加減なウサギさん。本当いいキャラしてるよな~!

ジョジョでいい加減扱いされるキャラは、ぶっ飛んだキレ者が多いよね…

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まとめ:ザ・ジョジョランズの展開に超重要そうなジョディオとドラゴナの関係

ザ・ジョジョランズ3巻の考察をしてみました。

5部同様、なんだか過去に訳アリのキャラクターが集まってしまっているようで、ジョディオ兄弟の過去も明るいものではなさそうです。ドラゴナとジョディオの仲良しすぎる関係も、生い立ちが関係しているのかもしれません。

チャーミング・マンが仲間に加わり、メリル・メイが思惑を巡らせる中で終わった3巻。4巻以降は何が始まるのか、楽しみですよね~!

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真藤 順丈 (著), 荒木 飛呂彦 (原著)




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